ハンバーガーをひとつだけ食べることにしています。
それは人前で「あれはまずいと思う」とちゃんと確信を
もって云えるようにするためで、そのためのチェックの
ようなものです。今日の講義で
マクドナルドの話をする
ことにしてたので、勤務先の大学食堂にあるマクドナル
ドで80円のハンバーガーをひとつ買って食べました。
一年に一度しか食べないと、免疫がないので、口に入れ
ると、そのものズバリの味がして、ねこぢるのにゃんた
のように「ぶぇーまじーや」という、すさんだ顔になります。
マクドナルド好きの人には本当に申しわけないですが、
やはり「あれはまずい」と思います。何度か食べるとちがうのかもしれませんが、かりに
百歩ゆずって、そうだとしても、一年に一度食べたときは、一ミリの疑問もなくまずいです。
「ジャンクフードだからまずいのは当たり前だ」といえば、それまでですが、かりに二百歩
ゆずって、そうだとしても、それでは牛が気の毒です。あれでは殺された牛も成仏できない
と思います。牛はそんなことは考えない、といえば、それまですが、かりに三百歩ゆずって、
そうだとしても、それでは、こちらとしても「うしさん、いただきます、ごちそうさまでした」と
いう気になれず、ありがた味も何も感じられなくて、どうも味気なくて、いけません。やはり、
おなじ食べるんだったら、「わるいけど、やっぱり、うしは、おいしいなぁ、ほんと、うしには
わるいけど、これはうまいなぁ」と思いながら食べるのがスジではないかと、毎回、いつも
この同じくことを反芻的に考えながらマクドナルドを後にします。