
ポレポレ東中野さんから、
下記の上映会のお知らせと
パンフレットが届きました。
「吉田喜重 変貌の倫理」
2006年1月28日~2月17日
首くくりのシーンと一柳慧の電子音楽が印象的だった
「煉獄エロイカ」のニュープリント版にも惹かれますが、
吉田喜重自身の手になる下の自作解題を読んで、
ともかくまずは、これを観にいこうと思いました。
「嵐を呼ぶ十八人」(1963年)脚本・監督:吉田喜重 音楽:林光
労働者と呼ばれる以前の、ただ労働を提供する「もの」にすぎない社外工。彼等が
いま、そこに不条理なものとして存在し、それを許している私たちがいる。なんの
説明もなく、その事実だけを描ければよいと考えた。当時の社会派映画に対する、
批評的試みである (吉田喜重)。
昭和38年に撮られた作品ですが、2006年の今の世情に照らして見るならば、
そこには変貌したアクチュアリティとエチカが思いがけず立ちのぼってくるはず。
十八人ならぬ、十八匹のいきものたちの剥き出しの生と存在に、何を見るか?
吹けよ風、呼べよ嵐、雪の降る夜は、たのしいエチカ、エチカ燃えろよ、お話しましょ、
むかしむかしよ、燃えろよエチカ、誰だか来ます、お客様でしょ、野生のエチカ。
もう、いいかげん、火のない萌えは、強制終了して、もう一度、煙りて風に舞え、
いま、ここになき、灰のこどもたち。