
「まつり」と「けんか」が江戸の華だということは、
イルコモンズも知ってましたが、一文の得にも
ならないことに共同でとりくみ、売られたものは
買う、という祭と喧嘩の文化を支えていたのは、
あらゆることに応答しコミットしようとする江戸
マルチチュードのコール&レスポンスの精神
だったのだ、ということに、これを見てはじめて
気がつきました。
グループ魂「大江戸コール&レスポンス」(2006年)
ふだんテレビを見ないので、背景のよくわからないところもありましたが、
予備知識なしでも笑えます。特にガイジンさんの間(ま)のおかしさと
タイミングのズレが実に絶妙で、脱構築の哲学がいうところの「他者」の
介入がもたらす「差延」というのは、要するにこういうものだと思います。
他者にひらかれた社会の余白には福があるとはまさにこれのことなり。
惜しむらくは、女とこどものレスポンスがないことで、それがあったら、
いうことなしです。さらに、動物のレスポンスがあったら、完璧です。