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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼100人の子どもたちがそれの到着を待っている
▼100人の子どもたちがそれの到着を待っている_d0017381_1450898.jpg





「10ミニッツ・オールダー」
1978年 ソビエト映画
監督:ヘルツ・フランク
モノクロ 10分
この作品は、人形劇を見つめる子どもたちの表情や仕種を、陰影に
富んだモノクロ映像でとらえた10分間のドキュメント・フィルムです。
暗闇の中にうかびあがる子どもたちの顔に、現れては消える様々な
表情は、見えない舞台の上で演じられているドラマよりずっと劇的で、
感動的ですらあります。

▼100人の子どもたちがそれの到着を待っている_d0017381_14483824.jpg
こわがる、なきだす、たじろぐ、おびえる、おかしくなる、なきやむ、
おちつく、よろこぶ、わらう、ほほえむ、はなくそをほじくる...

映画は世界を変えることはできない。芸術は現実に対して無力である。
たしかにそのとおりでしょう。でも、しかし、たとえそれが本当だとしても、
この作品に写しだされるこどもたちの表情をじっとみていると、それでも、
映画や芸術にはこれだけのことができるのだと驚かずにいられません。
子どもの顔は世界とその現実を映す鏡だといいます。もし世界と現実を
変えることができないのならば、それを映す鏡の方を変えてやればよい。
それが映画や芸術にできることであり、そうすることで、こわばった世界と
現実の方もほんの少しくらいは変わり始めるかもしれないと、そんな風に
ものの見方や考え方を変えさせてくれるドキュメント映画で、後に世界の
15人の映画作家を動かし、映画「10ミニッツオールダー」をつくらせる
きっかけになった作品でもあります。映画「100人の子どもたちが列車
の到着を待っている」と同様、はじめて映画を見たときの驚きや感動、
そしてそれが与えてくれるしあわせやよろこびを思い出させてくれる
良質のドキュメントです。
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[追記]この作品は一昨年、アテネ・フランセの「ドキュメンタリー・
ドリームショー山形 in 東京2004」で上映され、現在は「10ミニッツ・
オールダー・コレクターズ・スペシャル」の特典DVDで見ることが
できます。
by illcommonz | 2006-02-02 14:55
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