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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼電気製品安全法(蔑称:リサイクル禁止法)に告ぐ
d0017381_2356152.jpgかんがえてみると ぼくら 
もともと 物のいのちを 
大切にしてきた
部屋も 縁側も 廊下も
日に二度は掃き
一度は拭いた
本はまたいではならなかった。

それが いつから ぼくらは
物をじゃけんに扱い
ないがしろにし 
さっさと 捨ててしまうように
なったのだろう
いつから ぼくらは もののいのちを
いとおしむことを忘れたのだろう
いつから 物をいのちのない
ただの物としてみるように
なったのだろう。


d0017381_0203273.jpg ぼくら このごろ すこしばかり
 やさしい気持を なくして
 しまったような気がする。

 ごく たまに きれいな青い
 冬の空がみえることがある
 それを しみじみと 美しい
 とおもって みることをしなくなった
 はだかの電線がひゅうひゅうと鳴っている

 まいにち 自分の使う道具を
 まるで 他人の目でみている
 みがいてもやらない
 ふきこんでもやらない
 つくろってもやらない
 こわれたら すぐ捨ててしまう
 古くなったら さっさと捨ててしまう
 見あきたら 新しいのに買いかえる

 ぼくらに ものを捨てることを
 教えたのは だれなのか

 物を作りながら その物を
 捨てさせることばかり考え
 物を売りながら それを捨てて
 新しく買わせることばかりを
 考えているのは だれなのか

 それを買わねば まるで
 人間でないみたいに

 買えよ 捨てよとはやすのが
 近代企業と いうものなら
 なけなしの 人のゼニを
 二言目には差し押さえるぞと
 情け容赦なくとりあげるのが
 近代国家 というものか

 その税金で ぼくら
 戦車やミサイルやジェット機を
 買ってもらいたくない
 その税金で ぼくら
 兵隊やおまわりを
 ふやしてもらいたくない
 ぜったいことわる

 どうして こんなに
 心がさわぐのだろう
 どうして こんなに
 神経がざらつくのだろう

 ぼくらの山に 緑がなくなった
 ぼくらの川に 魚が住まなくなった
 ぼくらの町に 青空がなくなった
 やがて地球は 亡びるだろう
 しかし そのまえに ぼくらが
 ほろびるのではないか

 政治家よ
 あなたの心のなかから
 急速に失われていったものを
 知っているか
 それはいたわりだ

 あなたは
 あなたといっしょに生きて
 暮している人たちへのいたわりを
 忘れてしまった。
 自分の損得と名聞にとらわれて
 あなたといっしょに生きて
 暮している人たちの苦しみを
 平気でふみにじっている

 ぼくらはあなたに絶望しようとしている

 企業家よ
 あなたの心のなかから
 急速に失われていったものを
 知っているか
 それは誇りだ

 自分の手で作り出したもの
 自分の頭で考えついもの
 それへの誇りだ

 あなたは ぼくらに
 どうしたら飛びつかせるか
 どうしたら一度飛びつかせたものを
 捨てさせて またべつのものに
 飛びつかせるか それだけを考えている
 あなたは あのテレビのコマーシャルの
 なかでさえ 自分のつくったものを
 もう自慢しようとはしない
 あなたの心は泥で作った
 金銭登録機になった

 ぼくらよ
 いささか おっちょこちょいで
 虫けらのごとき ぼくらよ
 ぼくらの心の中から急速に
 失われていったものを
 いま やっと ぼくらは知った
 それは 物をいとおしむこころだ
 物のいのちを大切にすることだ

 ぼくら ついうかうかと 言いなりになって
 買っては捨てていたのだ
 捨てていたのは 物のつもりだった
 危ないところだった
 捨てていたのは
 捨てさせられようとしていたのは
 じつはこころだった

 でも まだ 間に合いそうだ
 みなさん物をたいせつに
 (花森安治)

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[追記] 上の家電はすべてイルコモンズの持ちものです。
ウチにはこういうものが約3トンくらいあります。どうして、
そんなにたくさんあるのか、それについてはまた後日。
[PR]
by illcommonz | 2006-02-09 00:29
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