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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼リクレイム・ザ・サン
d0017381_16225953.jpgデストロイ・オール・モンスターズ、
クリスチャン・マ-クレー、
サーストン・ムーア、ジョン・ゾーンと、
音楽の解体者たちがみな、こよなく
愛した「ゴジラ」のスコアをかいた
伊福部昭さんが亡くなられたそうです。

その功績については、これからいろんなところで
書かれるでしょうから、おまかせするとして、
ゴジラといって、まずまっ先に思いだすのは、
オリジナルの「ゴジラ」(昭和29年)ではなく、
封切で見た「ゴジラ対ヘドラ」(昭和46年)です。
それというのも実は、これがイルコモンズが
生まれてはじめて映画館で観た映画だった
からです。

レイチェル・カーソンの『沈黙の春』にインスパイアされ、環境破壊をモチーフにした
この作品は、数あるゴジラ作品のなかでも特にグロテスク、かつ、サイケデリックな、
社会批評性の強いダークなエコロジー映画になっています。後に知ったところでは、
この作品はゴジラ映画の中でも最も死体描写が多く、しかも凄惨なシーンが多いの
だそうです。また、いみじくも公開当時はアメリカン・ニューシネマの全盛期にあたり、
その影響もあってなのか、主人公が映画の途中であっけなく死んでしまうのですが、
それよりもなによりも、当時はまだ5歳で、しかも生まれてはじめて映画館の暗闇の
なかで観た映画だったので、ショクメンタリー映画仕立てのこの作品のおそろしさは、
タイヘンなものでした。途中から「もうじきこの映画館にもヘドロが流れこんできて、
ぼくも死ぬのだ」と覚悟をきめ、あとはうわのそらで、画面を見ながら、暗闇の中で
おびえていたのをよく憶えてます。

なのでヘンな話ですが、何だかよくわからないまま映画が終わり、劇場に客電の
明かりが点いた時は、ホッとするよりもむしろ、「だまされた...」という無念の想い
の方が強くて、劇場のロビーでくやし涙を流したものです。

そして、「今日はだまされて、こんなにくやしい思いをしたのだから、これからは
もうだまされないように気をつけよう、でも、また、だまされてみたい....」という
不思議な感触をおぼえたのも、このときでした。

それに今にして想えば、この映画が、その前の年の万博が示した「明るい未来」の
ヴィジョンをいっぺんに吹きとばし、何かどんよりと重たい現実の社会の感触の
ようなものを体験させてくれたように思います。

「かえせ、太陽を」 (詩:坂野義光 曲:真鍋理一郎)

水銀 コバルト カドミウム
鉛 硫酸 オキシダン
シアン マンガン バナジウム
クロム カリウム ストロンチュウム

よごれちまった海 よごれちまった空
生きものみんな いなくなって
野も 山も 黙っちまった
地球の上に 誰も 誰もいなけりゃ 
泣くこともできない

かえせ かえせ かえせ かえせ
みどりを 青空を かえせ
かえせ かえせ かえせ
青い海を かえせ かえせ かえせ
かえせ かえせ かえせ
命を 太陽を かえせ かえせ


これは亡くなった伊福部氏が書いた楽曲ではありませんが、ゴジラ映画が与えて
くれた底抜けの恐怖と、決して明るくない未来のヴィジョン、そしてと、社会に対する
最初のリアリティに感謝し、「ゴジラ対ヘドラ」の挿入歌の詩を書きだしてみました。

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[追記] 余談ですが、この映画に連れて行ってくれたのは父親で、イルコモンズが
生まれてはじめて映画館で観たこの映画は、父親が映画館で観た最後の映画に
なりました。とはいっても、父親は今も健在で、単にそれ以来、映画館に映画を
観にいってないというだけの話です。でも、たまには映画を観にいった方がよいと
思いますよ>御父さん
[PR]
by illcommonz | 2006-02-09 17:18
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