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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼[商品テスト] 純度99%の上物、末端価格は、
d0017381_18365691.jpg日本円にして450円、リンツ社のエクセレンス・チョコレートに
「ハイカカオ99%」(カカオの含有率99%のビターテイスト)と
いうチョコレートがあります。さっき近所のスーパーに、きのこ
類を買い集めにいったら、製菓コーナーでヴァレンタイン・デイの
チョコレート・セールをやっていて、そこの棚にそれがならんで
いたので、「おやおや、これがウワサにきくアレか、どれどれ、
くんくん」とにおいをかいで、ためすがめつした末に、ひとつ
買い求めてみることにしました。家にもどって、箱の裏にある
説明書き(注意書き?)をみると、

「この製品はカカオ豆の力強さと豊かさのすべてを
表現したチョコレートです」

と書いてあります。この「表現」という表現に、これが単なる「食品」ではなく、
「作品」であるのだということがうかがえます。そして説明はさらに次のように
つづきます。

「その魅力を存分に楽しんでいただくために、まずエクセレンス「70%カカオ」
から食べ始め、次に「85%カカオ」というように、カカオ含有率が高いチョコ
レートの味覚に慣れてから召し上がることをお勧めします」

ということらしいのですが、あいにく450円のチョコを3つ買えるほどの経済的
余裕はなく、一個だけですでに、今夜の夕飯のおかず代をはたいてしまったので、
「99%カカオ」ひとつと、しめじをひとふくろだけ買って帰りました。

これまで含有率65%のものは食べたことがあり、これを四捨五入すれば70%
になるのだから、85%をとばしても、まぁなんとかなるだろう思って、その限りなく
まっ黒に近いチョコのかけらを口にはこんでみたところ・・・・・・・(暗転)

まさにこれは「食品」ではなく、カカオをコンセプチュアルに表現した「作品」だ
と思いました。モノリスを思わせるこの物体には、チョコのあまさというものが
まったくなく、はじめは回虫検査の試験薬のような味がします。ところがしばらく
口の中にいれていると、あたためられたカカオの香ばしさが口から鼻にぬけ、
ふとした拍子に「あ、いま、ちょっとあまかった!」という甘さの発見の瞬間が
おとずれます。ものいわぬモノが語りはじめるその感じは、「もの派」の作品
づくりを思わせるもので、原質の奥にひそんでいた何かがふっと姿を見せる
「立ち現れ」のようなものを体験することができます。「もの派」の作家には、
もうしわけないですが、このチョコレートを口にしてはじめて「もの派」の作家
たちがやろうとしていたことを実感的に理解できたと同時に、これまで見た
どの「もの派」の作品よりも、「もの派」がめざしたものを実現していると
思いました

というわけで、「作品」としてはよくできているのですが、「たべもの」としては、
正直あまりおいしいとは思えませんでした。もちろん決して不味くはないですが、
「ひとの口にあわない」という気がしました。やはりチョコレートはほろ苦さと
甘さがぱっと口にひろがって、口に入れた瞬間にあたまがとろぅっととろける
ところが魅力であり、またよろこびでもあるので、そういうチョコレートのほうが、
僕は好きです(といいながら、もう3分の1くらい食べてしまった)。それにそもそも、
3つそろいで買わないといけないというのは、お金のない低所得生活者むきでは
ないので、自分には身分不相応なものに思えましたし、やはり、チョコレートは、
子どもが自分のおこずかいで無理なく買えて、食べた瞬間に思わず顔がニッコリ
するようなものが一番だと思います。

ただ、「ひとの口にはあわない」とはいえ、このチョコに含まれてるカカオの力強さと
豊かさは大したものなので、それを活かして、これをそのまま食べるのではなく、
料理の香辛料として使ってみることにしました。もともと今日の夕飯の献立は、
きのこカレーの予定だったので、苦味のスパイスとしてこのチョコをひとかけら
ルーに入れてみることにします。いつもはコーヒーをいれるのですが、たぶん
それよりはずっとおいしくなると思います。
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[追記] 案の定、カレーにいれたら、ばかうまでした。コーヒーとは比べ物に
ならないくらい芳醇な苦味とこくがでました。玉ねぎの甘みと相性が好いようです。
一晩寝かした明日がたのしみです。
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by illcommonz | 2006-02-12 20:13
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