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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼バロック・キャピタリスムの根源
「略称・去年トリエンナーレで」展(横浜赤煉瓦倉庫)より

▼バロック・キャピタリスムの根源_d0017381_5251032.jpg

(#画像をクリックすると)

彼は顔を過去に向けている。我々であれば事件の連鎖を眺めるところに、彼はただ
破局のみを見る。その破局は、休みなく廃墟の上に廃墟を積み重ねて、それを彼の
鼻先へと突きつけてくるのだ。たぶん彼はそこに滞留して、死者たちを目覚めさせ、
破壊されたものを寄せ集めて組み立てていたのだろうが、しかし楽園から吹いてくる
強風が彼の翼にはらまれるばかりか、その風の勢いが激しいので、彼はもう翼を閉
じることができない。強風は天使を、彼が背中を向けている未来の方へ、不可抗的に
運んでいく。その一方では、彼の眼前の廃墟の山が、天に届くばかりに高くなる。
我々が進歩と呼ぶものはこの強風なのだ(ヴァルター・ベンヤミン)

彼女は顔を過去に晒している。我々であれば開発の成功を眺めるところに、彼女は
ただ廃棄のみを見る。その廃棄は、休みなく廃墟の上に廃墟を積み重ね、彼女は
そのうえに嘔吐するのだ。たぶん彼女はそこで喪に服して、死者たちを目覚めさせ、
遺棄されたものを寄せ集めて組み立てていたのだろうが、しかし楽園から吹いてくる
強風が彼女の髪をみだすばかりか、その風の勢いが激しいので、彼女はもう記憶
することができない。強風は天使を、彼女が尻を向けている未来の方へ、不可抗的に
運んでいく。その一方では、彼女の眼前の廃墟の山が、天に届くばかりに高くなる。
我々が進歩と呼ぶものはこの強風なのだ(イルコモンズ)
by illcommonz | 2006-02-14 05:27
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