
さる研究所から依頼を受けて、その研究所が毎年刊行している「年鑑」の編集と
デザイン・ワークを請け負うことになったのですが、しかし、現時点でもうすでに
6つか7つくらいの仕事をマルチ・タスクでやってるので、このうえさらに50ページ
近くある物件を編集するのは、さすがにムリと判断し、デザイナーのkamata さんに
お願いして、ワーク・シェアリングすることにしました。イルコモンズの担当は表紙と
扉ページです。で、さっそく過去の「年鑑」の表紙のデザインを調べてみたところ、
上の写真のように、どれもみんな全部・ザ・センタリングでした。タイトルも何もかも
「タテにまっぷたつ」のきわめてシンプルなデザイン。そこで念のためにまず、
「このセンタリングは踏襲した方がいいですか?」とたずねると、「踏襲する必要は
ないし、むしろ変えてくれた方がよい」との回答。しかし、「変えるな!」といわれれば、
変えたくなり、「変えろ!」といわれれば、変えたくないのが人情。しかも「センタリング
なんて、デザインじゃないですよね、、、」などといわれた日には、ますますもって、
この先祖伝来のレイアウトを踏襲したくなるのがイルコモンズ魂。そこで、この
誰でもできる"コモン・デザイン"としてのセンタリングで、なんとかやってみようと
考えてみた結果、タテにまっぷたつにするのでなく、ヨコにまっぷたつにする
ハラキリ型センタリング方式の、レイアウト図案をこしらえてみました。


ものさしいっぽんあれば、誰でもかんたんにできるシンプルなレイアウトなので、
いずれ誰かがこの仕事をひきついでも大丈夫な、安心設計です。タイトルの
「アジア・アフリカ」の「・」(ナカグロまる)が、版面の中心点に重なるようにしたので、
ますます安心。あとは、レイアウトする写真の力線を×の線にそって配置すれば、
それでOK。
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[追記] 解析してみると、原理はシンプルでも、
成分は意外に複雑。
センタリングの成分解析結果 :
センタリングの54%は夢で出来ています。
センタリングの20%は波動で出来ています。
センタリングの8%は華麗さで出来ています。
センタリングの7%はアルコールで出来ています。
センタリングの5%は毒電波で出来ています。
センタリングの5%はかわいさで出来ています。
センタリングの1%は記憶で出来ています。