はじめに、ふた、ありき
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(つづき)
ということで、藝大の「スバラシキナカマ」に行ってきました。 割と早めに出たのですが、イルコモンズは酷い方向音痴 なので、藝大のなかで迷子になってしまい、やっとのことで 会場にたどり着いたら、ドアの向こうから、カヒ・ミカリィの ポエトリーリーディングが、、、えっ!と思ったら、CDでした。 その後、ストラグル・フォー・プライドとMSCの曲が流され、 野田(務)さんからインディーズ系の音楽と政治についての 談話がありました。おめあてだったハーポ部長のビデオは、 オープニングに上映してしまったそうで、残念ながら見逃し てしまいましたが、圧巻だったのは、第二部でした。 第二部では、「素人の乱」が企画した高円寺の「オレの自転車を返せデモ」(このタイトル がRCサクセション/タイマーズっぽくていいですね)と、伝説の「三人デモ」そして狂乱の 「PSE反対デモ」のドキュメント・ヴィデオが上映され、そのあまりの「ばか者どもぶり」に 呆れながら、涙が出るほど感激しました。特に「3人デモ」は、その三人のうちのひとり、 DJトラメガから話だけはきいてたのですが、聞くと見るのとではまるで大チガイ。 アピールもコールもプラカードも本当になんにもなく、警官たちに警備されながら、 雨の高円寺の街を、3人がぶらぶら歩いてゆくという、本当にただそれだけの映像は、 まるでアヴァンギャルドな実験映画をみているようでした。通常のデモは、より多数で、 より大規模で、そしてより効果的なものになることを目指してプランニングされますが (これはモダニズムと資本主義の考え方ですね)、「3人デモ」は、このデモの常識と 前提を完全に解体するものであり、結果として、このミニマリズムのデモがつくりだして みせた景色は、これまで一度も見たことのない奇妙な風景で、同時にまたそれは、 三人で道を歩くだけでも共謀の疑いありとみなす、共謀罪成立後の暗い未来を暗示 してみせているようで不気味でもありました。 ともあれ、この日の「スバラシキナカマ」というのは、 この三人のことかもしれないなと思いました。 上映の後、フロアから「高円寺ではなく渋谷で こうしたデモをやる計画はないの?」という意見 もありましたが、イルコモンズ的にはむしろ、 高円寺という「貧乏にやさしい」地の利を活かした (グローバリゼーションならぬ)ローカリゼーション の方向で実験を重ねてゆく方が面白いものが 生まれてくるような印象を受けました。 最後に第三部では、RLLがこれまで自主制作してきた「思想Tシャツ」(ハキム・ベイ、 ドゥルーズ=ガタリ、ダダカン、バタイユ、ギー・ドゥボール、ミシェル・フーコー、 LKJ、フランツ・ファノン、唖蝉坊、大杉栄、アンジェラ・デイビス、などなどの思想を モチーフにしたTシャツ)をDJ的にレヴューしてゆくTJアクトがおこなわれ、それを みながら、「なるほど思想というのは、頭のなかに大事にしまっておくのではなく、 Tシャツのように自分の身につけ、そしてTシャツのように、どんどん着替えてゆく ことのできるものなのだな」と、そんな風に思いながら帰ってきました。
by illcommonz
| 2006-05-27 01:56
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