「カオスモス」というのは、フランスの哲学者
ジル・ドゥルーズとフェリックス・ガタリの造語で、
カオス+コスモスの合成語です。こういう
「混沌とした調和」をみると心が休まります。
「インドの路上社会」(カラー 2分13秒)
誰かに監視されたり統制してもらわなくても、
ちゃんとうまくいってます。それぞれが刻々と
移り変わる状況の中で、他者の動きや思惑を
的確に察知し、自らがいまなすべきことをなし、
それぞれが自由に交通し、路上を生きてます。こういうのが成熟した社会のひとつのモデルだと
思います。まるで美しく深きガンジスの川の流れのようです。ためしにムービーの音を消して、
(あるいはすこし小さくして)、
この曲と一緒に見てみてください。ムービーが先に終わるので、
ムービーを何度もリプレイしてみてください。二度、三度とリプレイするたびにどんどん
よくなってきます。あのパソコンの前のドイツのこどもにも、ぜひ、こういう外のリアルな世界を
見せてやりたいものです。
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[追記] このカメラの高さぐらいのところから遠目に見てるといいのですが、実際の路上は、
排ガスと騒音で物凄いんですけどね。イルコモンズもインドとパキスタンには何度か行った
ことがあるので、そのへんのことはだいたい承知してます。でも、運転手は割とクールで、
あのドイツの少年みたいに、むやみにわめいたり、どなったり、叫んだり、「みんな、ぶち
殺してやる!」なんて云いませんけどね。片手で「気をつけろ、あほ」「お前モナー」みたいな
ハンドサインを送り合うくらいのものです。むやみに警官をふやすより、街頭でこういう音楽を
流したほうが、街はうまくいくんじゃないかと思いますね。そのためにはまず、あのうるさい
街頭宣伝のヴォリュームをさげることから、はじまないといけないんですけどね。