はじめに、ふた、ありき
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「ねぇ、イルコモンズぅ、
あのさぁ、イルコモンズが、 いつもデザインに使ってる 補助線。あれってさ、どこを ひらいたら出てくるのか、 教えてくれない?」 と、なんだかガチャピンが ムックに話してるみたいな 口調で、ご質問をいただき ましたので、お応えします。 まずはじめに「あの補助線」というのは、上の図にある斜めのグリッド線のことのようで、 「どこをひらいたら」の「どこ」というのは、Adobe の Illustrator のことのようです。 あいにくこれは、イルコモンズが自分たちの仕事用に自分でこしらえたものなので、 Illstrator にはついてません。だから、どこをひらいても、たたいても、つまんでも、 でてきません。 そもそもイルコモンズは、デザインについては、中学校の美術の時間に教室で習った ことしか知らないデザイン中卒者で、美術大学もデザイナーズスクールもクリエイター 養成学校も夏期講習にも通ったことがありません。なので、今から6年ほど前、自分 の展覧会のDMをつくることになったときにはじめて読んだ、下の本に書いてあったこと くらいしか、基本的には知りません。 グラフィック・デザイン講座 帆足実生+稲垣行一郎著 「デザインの基本」 昭和46年 講談社 これは、昭和46年に出版された DTP(デスクトップパブリッシング) 以前の手作業によるデザインワーク についての本なので、セロタックの 貼り方からはじまり、バーニッシャーの 塗り方、ハンドレタリング・プルーフを ナイフでカットしてスペーシングするコツ、フォトスタットのクラッピングとスケーリングの 基本なんかが一通り解説してあり、パソコンを使ったグラフィックデザインにはまったく 役に立ちませんでしたが、デザインというのが、いかに手のかかる仕事なのかが、よく 分かって、すこぶる勉強になりました。イルコモンズがデザインするものにどことなく 二〇世紀の(というか昭和の)臭いがするのは、たぶんこの本で勉強したからだと思い ます。そして実は、この本(と後で紹介するブロックマンの本)以外、デザイン関係の 本というものを読んだことがなく、完全に見よう見まねの独学で、その独学のなかで 自分用にこしらえたのが、あの斜めのグリッドです。イルコモンズのところにやってくる 仕事というのはたいていポスターかチラシのデザインで、はじめは、もらった写真を どこでどうトリミングし、どこにどう配置したらよいか、さっぱり要領を得なかったので、 なにかベースになるものがあった方がいいと考えて、何もわからないままつくったのが あの斜めのグリッドです。 グリッドについての考え方は、グリッド・システムの 生みの親であるヨゼフ・ミューラー・ブロックマンを、 斜めのラインは、ポール・ヴィリリオの建築論と ロシア構成主義の造形論をそれぞれ手本にしました。 イルコモンズのグリッドのよいところは、ブロックマンの 精密で厳格なグリッド・システムとはちがって、誰でも すぐ簡単に使えるということで、このグリッドを版面に 敷いて、写真の構図とグリッドとを合わせれば、ピタリ とレイアウトがきまります。おそらくプロのデザイナー の方はそれぞれ自分用のグリッドを持ってらっしゃる でしょうし、また、これだとあまりにベーシックすぎて 面白みがないので、不要だと思いますが、もしプロの デザイナーではない方で、レイアウトにお悩みの方が いらしたら、古いものですが、どうぞお使い下さい。 Oblic systemz: sharin' systemz. ai版(728KB) / pdf版(328KB) Illstrator書類(ver.8でもOK)とpdf書類の 両方を用意しましたので、お好きな方をDLして お使いください。ブロックマンの本の表紙をまねた タイトル文字はグループ化してありますので、 つまんで、DELETEを一回ポンと押せば1秒で 消せます。なおこの斜めのグリッドは写真を、 全面に使うポスターやグラビア用で、テキストを 含んだページのレイアウトには向いてませんので、 そうしたものをつくるにはブロックマンのグリッド システムをおすすめします。 イルコモンズもこれから夏にかけて、そういう 仕事があるので、ブロックマンの本の表紙に なってるボックス・グリッドをトレースして、 作業用のデータをつくりました。といっても 本をトレースしたのではなく、Amazonにある ある本の表紙の画像をトレースしただけの ものなので、あまり精密ではありません。 Gref systemz: Buster systemz ai版(708KB) pdf版 (328KB) あと、こういうグリッドにコピーライトがあるのか どうかわかりませんでしたので、いちおうその へんに配慮して、ブロックマンのものとは左右対称にしてあります。GREFという 名前はデリダの文字論からもらいました。タイトルのただし書きにもあるように、 このOBLIQUE SYSTEMとGREF SYSTEM はコピーライトのないフリーウェア なので、どうぞご自由にお使い下さい。 あと、もしこういうグリッド書類がほかにもありましたら、ぜひ教えてください。 -------------------------------------------------------------- [追記]これはクリストファー・ウールの グリッドのないフリー・ペインティングです。 今回のソニック・ユースのこのアルバムは、 いいですね。"NYC GHOSTS&FLOWERS"と 同じくらい気にいって、ずっとかけぱなしにして 聞いてます。プライマルの新譜もそうですが、 何だかみんな「複数の原点」にばらばらに回帰 してる感じがします。重なる部分もあれば、 重ならない部分もあり、でも互いに共存してる。 ロックのふところは広くてゆたかだなぁ。
by illcommonz
| 2006-06-09 22:40
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