
今日発売の「美術手帖」7月号に、イルコモンズがつくった
「REMIXXX THA AFRIKA REMIX」というグラビアと、
「アフリカは僕らに追いつこうとはしていない、
僕らの方がアフリカに追いつこうとしている」という作文が
載ってますので、最寄の本屋さんか図書館でどうかご覧下さい。
これまであまり書く機会がなかった「アフリカニスト」としての
イルコモンズの過去と、アフリカで学んだことについて書いてます。
さっき自分で書いたテキストをあらためて読みかえしてみたら、
「文化人類学者になりそこねている理由」が何となく分かりました(涙/笑)。
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[追記]
「「美術手帖」には申しわけないが、正直なところ、こんなラーメン・カタログみたいに
アーティストを紹介する特集には抵抗があるし、「ゼロゼロ・ジェネレーション」なんて、
ゼロが二つも並んだ特集名は大嫌いだ。この時代を生きている人間がそんな空虚な
言葉で括られることには不満を感じる。閉鎖的だ」と、東谷(隆司)さんが、この同じ号
に載ってる「∞ジェネレーション」というテキストに書いていたので、「いいぞ、東谷、
もっと、書け!」と思いました。(あと、これをちゃんと載せた「美術手帖」もよくやったと
思いました)。そして、イ・ル・コ・モ・ン・ズ的にはこのテキストの後半の次のくだりに
最大級の共感を覚えました。アートにしろ知識にしろ音楽にしろ、それをコモンズ
として共有し分かち合うという意識が共有されはじめていることを知って、なんだか
嬉しくなってきました。以下、敬意をこめて無断引用し、この意識のはじまりをここで
分かち合いたいと思います。
「ネット上で匿名の人間が価値を共有しあっている時代に、同時代の一部の特権的な
人間にしか共有されない「芸術」が必要だろうか。芸術家が作品を創るのは何のためか?
金のためか?美術手帖に載るためか?違うはずだ。芸術家が作品を生み出し、人々が
それを評価、保存していくのは、新たな価値をシェアするためだ。それも同時代の人間と
だけではない未来の人類―無限大の人類―とも共有すべき価値である」(東谷隆司)
全く同感。そのうえでさらにあともう一歩前に進むとすれば、自分の作品や所有物
だけではなく、ほかならぬ自分自身(とその才能や知識)を不特定多数の他者たち
の共有物(コモンズ)として解放し、分配し、ギフトとして贈ることができれば、
「もうひとつの世界なんて簡単に可能だ」とイルコモンズはそう思ってます。