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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼戦争の霊場―万博とオリンピックを毎年やる(前篇)
d0017381_14235964.jpg
同じく、以前、このブログで紹介した
国立国際美術館のシンポジウムでの
イルコモンズのプレゼンテーション
発言が掲載された、この「記録集」も
刷りあがってきました。

国立国際美術館編
「野生の近代 再考-戦後日本美術史」

【執筆者】 (敬称略・あいうえお順)
浅田彰、イルコモンズ(小田マサノリ) 
尾崎信一郎、尾崎眞人、黒田雷児、
椹木野衣、島敦彦、高島直之、建畠哲、
千葉成夫、中井康之、中原佑介、林道郎、
針生一郎、平芳幸浩、正木基、光田由里、
李美那ほか


[上写真] モダニズムのレイアウト
.................................................................................
イルコモンズがプレゼンと発言をしたのは、11月4日第一部の
「大阪万博:前衛の滝壷」のセッションです。この時もそうでしたが、
こういう真面目なシンポジウムで、イルコモンズの持ち時間として
もらえるのは、だいたい10分くらいのもので、よせばいいのに、
その短い時間のなかで参考映像を流すので、いつも発言の
時間がなくなります。で、後からそれが、こういう「記録集」に
なったとき、映像を流した部分はどうなるかというと、著作権
その他の問題で、こうなります。

(映像上映)

無論そうなることは百も承知で、公式記録に残らない・残りにくい、
報われない作業をこっそりやるのがイルコモンズの秘かな愉しみで、
この本には記録されてませんが、椹木野衣氏の基調講演のバックで
パワーポイントを使った20分くらいのスライドショーをやった記憶が
あります。それはさておき、このシンポジウムのとき、とりあえず、
「これだけはちゃんと云って帰って来よう」と思ってたことがふたつ
あって、そこは今回の公式記録集にも発言記録として残ってたので、
以下にその部分のみを抜粋します。
.................................................................................

d0017381_1633396.jpg【野生の近代のなかの最も野性的な部分】

「今回のシンポジウムの総合タイトルは、
「野生の近代」ということになってますが、
まさに「万博」というのは「モダニズム」の
最たるもので、そこで強力に作動している
モダニズムの原理のひとつは何かというと
「スクラップ・アンド・ビルド」だと思うんです。
とにかく、つくっては壊し、壊してはつくる。
その反復のなかに進歩がある、というような
ところがあります。大阪万博というのは、
椹木さんの基調講演のバックでスライドを
使ってお見せしましたように、それが非常にスケールの大きなものであっただけに、それが
終わった後には非常に巨大なスケールの廃墟、まるで、戦争のあとのような風景をつくり
だしたわけです。それを改めて眺めてみると、この「スクラップ・アンド・ビルド」というのが
おそらく「野生の近代」のなかでも最も「野性的な部分」ではないかと思い、それをモチーフ
にして編集したのが先ほどのヴィデオクリップです。」
『野生の近代 再考 戦後日本美術史』121-122頁

d0017381_16355990.jpg【万博は戦争の霊場である】

「今日、ここで言ってみたいことは、「万博は戦争の霊場
である」ということです。先ほどお話しましたように、万博
についてはもうすでに多くのことがいわれてしまっていて、
ヴァルターベンヤミンは「万国博というのは商品の巡礼地
である」と言っています。「霊場」というメタファーはそれを
言い換えたもので、つまり、どういうことかというと、戦争に
負けて敗戦国となり、戦争を放棄した日本の「国家の欲望」
として、戦争をやりたい、あるいはそれに代わるものをやり
たい、という欲望があって、その国家の情念のようなものが
万博のなかをさまよっている。さらにいえば、本来ならば、
一九四〇年に開催されるはずだった皇紀二六〇〇年博覧会、
それを中止せざるを得なかった、その無念の思いのようなものがさまよっている。つまり、
一九七〇年の大阪万博は、去勢された国家の欲望や中絶された国家の大願が亡霊の
ようにさまよう霊場である。これが今日ここでぜひお話してみたいと思ったことです」
『野生の近代 再考 戦後日本美術史』122-123頁
...................................................................................

というように、イルコモンズにしてはめずらしく、真面目なことを話していて、上記のとおり、
これが、いわゆる「学術的な研究」であるということが、およそ証明できたと思いますので、
このとき「学術的参考映像」として上映したビデオクリップをここにアップします。たぶん、
これはフェアユースだと思いますが、ちがっていたら、連絡してください。

d0017381_16491586.jpgイルコモンズ編 (2005年)
「万博は戦争の霊場である」
カラー/シネマスコープ 2分01秒
mpg形式 82.7MB

「日本万国博公式記録映画」よりカットアップ
*学術目的のフェアユース
...................................................................................
この映像は「野生の近代の最も野性的な部分」である「スクラップ・アンド・ビルド」の
原理をぎゅっと圧縮し、わかりやすくモンタージュしてみたものです。これをみると、
万博というものが、近代国家による「スクラップ・アンド・ビルド・ダウン」の一大デモ
ンストレーション(非実弾演習)であり、破壊と廃棄のスペクタクル・エンターテイメント
だということが分かると思います。

次に、万博が「戦争の霊場」であるという点に関しては、2002年に大阪と横浜で
やったアーカイブ展示(「EXPOSE2002」)とその展示のためにつくった長大な
サウンドトラックがありますので、興味のある方は、ぜひそちらをどうぞ。

【展示】 「夢の彼方で死産した未来と日本万国博覧会
非公式資料のための地下収蔵庫広場(クリプテーク)」


【音楽】組曲「万博のためのレクイエム~地下収蔵庫のためのサウンドトラック」

第一番「さよなら万博・ポリティカルステレオミックス*」(1時間1分45秒 MP3 56.5MB)
(*この曲も「EXPOSE2002」展の公式カタログにはクレジットされてませんが、
クリプテークと名づけた万博の非公式アーカイブのなかで、毎日、ループ再生
してたものです。混合成分としては、ブライヤーズが3つにケージがひとつ、
そのほか太郎と天皇(家)と三島と佐藤とフォークゲリラとインターナショナルと
ラジオとテレビと時報と電電公社と目玉男と、右も左もみんなまとめてステレオ
状態でポリティカル・ミックスされてます。いわば、これは「人類の(時間的)進化と
周波数調整」のポリティカル・ランドスケープ音楽です。なお、いちばん最後に
シークレット・トラックがはいってますので、それもお聞きのがしなく)。

第二番「さよなら万博・煉獄のモダン焼きミックス」(4分11秒 MP3 3.83MB)
第三番「さよなら万博・天使の悲しきミックス」(6分10秒 MP3 5.66MB)

【論考】 イルコモンズ「さよなら万博」『10+1』36号/2004年夏号 INAX出版

(おまけ) 「人類の進歩とタコヤキとヤキイモ」 *「日本・現代・美術・沈没」展(00年)より

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(後篇につづく)
[PR]
by illcommonz | 2006-07-25 14:26
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