![]() はじめに、ふた、ありき
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![]() 旅と食の文筆家で翻訳家の にむら(じゅんこ)さんが、 この本について、こんなふうに 書かれてます。 「世界のひとたちがもっと、 一緒にゴハンを食べていたら もっと、地球は平和になっていただろう」 「9.11以降の世界ではグローバリゼーションが急速に進展する一方で、民族間、宗教間の 闘争が激しさを増しています。(...) ここに来て、フランスでも移民の人々の文化背景などを 尊重すべきという「多文化主義」の考え方が台頭しています。 多文化主義の考え方に 「メルティング・ポットからサラダ・ボウルへ」というメッセージがあります。異質なものを あえて一体化させるよりも、異質なものたちの個性を生かすことで活力を生み出していこう という考え方です。世界中の人々が同じような食べ物を口にするのを強制するのではなく、 それぞれの文化背景の下で、培った食事(=スローフード)を一緒に食べ、おいしいと感じる ことができれば、世界はもっと平和になっていたかもしれません。エスニックフードは、 「闘うご飯」です。食のグローバリゼーション(=画一化)という暴力から、自分たちの 食べ物を守るという闘う遺伝子としての食を追いかけ、私なりの「異文化食べまくりガイド」を 作ってみたつもりです。」 ................................................................................ エスニック・フーズがグローバリズムの食の暴力と「たたかうごはん」(←こどもでも読めて、 口にしやすいように、ひらがなにしました)だというところは、うん、まったくそのとおり、だと、 思いました。これまで、このブログではあまり「たべもの」の話を書いてきませんでした (例外はこれとこれとこれとこれくらいです)が、いろいろ勉強+実践して、もうそろそろ 何か書け/できそうな気がしてきたので、これから時々、たべもののことを書くことにします。 いわゆる「衣食住」というのが人間の暮しの根本だということは、こどもでも知ってることで、 終戦後、花森安治が、もう二度と戦争に奪われたくないもので、これをないがしろにする ところから戦争が始まると考え、「暮しの手帖」で一貫してとりくんできたのが衣食住でした。 花森は「暮しの手帖」を創刊するときに、社長の大橋(鎮子)さんに、こう云ったそうです。 ![]() 「今度の戦争に、だれもかれもが なだれをうっていったのは、 一人ひとりが自分の暮しを 大切にしていなかったからだ」。 (花森安治) この春、世田谷文学館で、「花森安治と暮しの手帖」展をみた時、改めて思ったのは、 「暮しの手帖」が教えてきた、自分の手でつくる、誰にも奪われたくない、かけがえの ない大切な暮しこそ、ひとが戦争に反対するための最大の根拠だ、ということでした。 だからこそ花森は、終戦後のまだモノのない時代に、誰でも自分で簡単につくれる 直線裁ちの服をデザインし、拾ってきた廃品でインテリアをこしらえる方法を考え、 おいしい弁当やたのしい献立のつくり方を「暮しの手帖」で継続的に紹介し続けて たわけです。というのも、そもそも「衣食住」とはイベントや流行ではなく、日々の 人間の生存のスタイルなので、この継続性がとりわけ大切なわけです。 そして、1970年代の高度成長期に始まって(マクドナルド一号店ができたのは 1971年)、80年代のバブル・エコノミーの時代には、ほぼその包囲網が完成し、 そして90年代になって、ついにその全貌を現しはじめた「グローバリゼーション」が 根こそぎ奪いとろうとしているのが、この「衣食住」とその「文化」にほかなりません。 この衣食住の文化への「グローバリズム軍の侵攻と占領」については「見よ ぼくら 四人称複数 イルコモンズの旗(WEB版)」に書いているので、省略しますが、 その直後に出版された「ONE NO, MANY YES」という本で、キングスノースは、 ブラジルの「土地なき人たち」の運動(MST)をとりあげ、グローバリゼーションと たたかう上での大切な原則のひとつが、「食の志向性」であることを指摘し、 MSTのメンバーであるネウリ・ロセッタの次のことばを紹介しています。 ![]() この本は、近藤真理子さんの 読みやすい訳で、日本語でも 読めるようになったので、 日本語版(『ひとつのNO! たくさんのYES!』の中から その該当箇所を抜粋して、 引用します。 「どの国にも自国のために食物をつくる権利、つまりどうやって栽培し、何を 育て、何を輸入したり輸出したりするかをj決める権利があるのです。食物は 単にトレーニングシューズや自動車のような商品ではない。それは社会が 成長し、生き延びてゆくためのものなんです。食物の志向性というのは重要な 原則です。だから、農業はWTOをはじめとした全ての自由貿易の条約から 除かれるべきであって、自分たち独自の文化や需要に基づいた農業モデル を決めるべきなんです」。 ただし、農業にたずさわっていない僕らは、これをこのまま読んでもあまりピン とこないところがあるので、次のように書き直して読むといいかもしれません。 「誰にでも自分のためのごはんと献立をつくる権利、つまりどうやって材料を 調達し、何をどう料理し、何を食べたり食べないかを決める権利と自由がある のです。食物は単にTシャツやCDのような商品ではない(もちろん株券でもない)。 それは人が成長し、生き延びてゆくためのものなんです。食物の志向性と いうのは重要な原則です。だから食物は、ファーストフードをはじめとした、 外食産業からとりもどされるべきであって、自分たち独自の生き方や健康に 基づいた、たたかうごはんと献立のメニューを決めるべきなんです」。 実際、政府や企業の都合で、狂牛ビーフ・シチューや遺伝子改造コーンポタージュ スープみたいな、見えない/見せない爆弾を、自分の口や胃のなかに撃ちこまれて、 自分の脳みそやこどもたちの舌を破壊されるのはごめんなので、それと、たたかう ごはんと献立が必要ですし、僕らのまわりには、すでにそれを実践してる ひとたちがいます。「抵抗食の会」というのがそれで、以下はそのマニフェストです。 ................................................................................ ![]() 抵抗食の会(仮)では、(一)に、手作りの食い物を 選択することによって、当たり前に「食」を規格化/ 商品化し、その過程で様々な労働の搾取を行う コンビニ食やファーストフード食など、利益優先の 資本主義「食」システムに抵抗する。 (二)に、敢えて肉を使わないという選択の中に、世界の貧困に苦しむ人々と、戦争に 反対するという表現を含んでいる。資本主義、世界の貧困、環境破壊、石油など資源の 過剰消費(→戦争)に対する「抵抗」である。ここで喰らうこと、意識することによって、 一時的にでもこの選択、今、ここで食べる瞬間に日常にある私たちの「抵抗」がある。 奴らのイメージを壊す。反戦・抵抗の手段として。喰らえ!(祈るな!) 食うことは権利だ、特権ではない。 食うことは表現だ、日常における抵抗活動。 ................................................................................ この「抵抗食の会」は、3ピースのパンクバンドで(メンバーのひとりは、以前、 T.C.D.C.にも参加してくれました)、こういうロングステイのストライキイベントで、 おなかをすかせた参加者たちに、たべものやのみもの(お酒もあり)の提供を してくれるとても貴重な存在です。次回の東京でのイルコモンズ・アカデミー では、この「抵抗食の会」のひとたちに、アカデミーの「給食当番」をやって もらえないかと打診していますので、どうぞおたのしみに。 で、絵に描いたモチが食えないのと同様、たたかうごはんと献立は、自分の 手を動かして実際に料理し、それを毎日、食べてこそのものなので、今回は イルコモンズがほとんど毎日あきずに食べてるエスニック・フーズを紹介します。 これがそうです。 ![]() 誰でもどこでも簡単につくれる「きのこと納豆のたまごかけ麦ごはん」です。 イルコモンズの生まれはQ州なので、本来は、とんこつラーメンや明太子が、 いわゆるソウルフーズなのですが、それは自分では簡単につくれないので、 それにかわる東京での第二のオルタナティヴ・エスニック・フーズとして、 あみだしたのがこれで、ほとんど毎日あきもせず、これを食べています。 栄養学的にはどうなのかわかりませんが、膵臓があまり丈夫ではなく、 人より少し血糖値が高いイルコモンズの体質と健康には合ってるようで、 おかげで来年厄年ですが、身長166センチメートルで体重47キログラム、 おなかは1ミリもでてないし、髪の毛もつやつや、三日徹夜で仕事をしても、 ピンピンしてます。材料は、麦ごはんと納豆、しめじ、まいたけ、山菜の のたまり漬け、それに海苔とすりゴマとカツオ節と玄米です(玄米は、 玄米茶に浮かんでるあれをお茶屋さんから分けてもらってます)。 つくり方は、ただひたすら混ぜるだけ。まぜればまぜるほどおもしろい ほどおいしくなる、それだけがコツです。あと、これをベースにして、 お好み焼きをつくってもいけます。できあがりは、にむらさんが書いていた メルティング・ポットとサラダ・ボウルを一緒にしたような感じのもので、 とりあえず日本人以外の口にはあまりあわないエスニック・フーズですが、 日本人以外でも食べれなくはないはず(ちなみに知り合いの豪州人は こわがって一口も食べれなかったです。これは食べる前にかき混ぜたのが 失敗でした。上の写真はかき混ぜる前で、かきまぜるとすごいですから)。 それはさておき、「たたかうごはん」と「抵抗食」のことを書いていたら、 だんだん元気がでてきて、T.C.D.C.をもういっぺん再結成するとしたら、 今度はこういうのがいいなぁと思い、アイデア・シートをこしらえてみました。 募集チラシとステッカーと宣伝コピーとロゴマークまで一式そろってます。 あえてこれ以上の説明はしません。これをみて直感的に、なにかピンとくる ものがあったら、mixi のイルコモンズ宛てにご連絡ください。ただし本当に、 おんなこども限定です。(画像をクリックして拡大して見てください) ![]() [参考1] 解散したT.C.D.C.の公式サイト [参考2] CrimethInc の "Resistance is Fretile" (フリーダウンロード可) [参考3] A Punk Vegan Cookbook パンクの献立集 [参考4] FOOD NOT BOMBS のサイト -------------------------------------------------------------------- [追記1] mixi にK.C.D.C.のコミュニティつくりましたので、こちらを活用してください。 ただし、こちらも「おんなこども限定」で、考えてみたら、イルコモンズも、K.C.D.C.の 正式メンバーにはなれないので(今ごろ気がついた。。。)、あくまでこのコミュニティの 管理者として、ご相談その他に応じます。 ![]() ザ・K.C.D.C.コミュニティ
by illcommonz
| 2006-08-27 07:30
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