
グレーバーのシンポジウムのときに、おそらく、これも
話題にのぼると思うので、くわしい説明は省きますが、
「N30シアトル1999」の前後を中心として世界各地に
グローバリゼーションに対抗するいろんな色のブロック
(bloc)が形成されました。中でもいちばん有名なのは、
ブラック・ブロックですが、ほかにも、ピンク・ブロック、
レッド・ブロック、グリーン・ブロックというのがあります。
(一説にはイエローブロックというのもあるそうですが、
これはよく知らないので、グレーバーに教えてもらおう)
で、IRAの成田くんや抵抗食の会(仮)の吉田さんと、
そんな話をしていたら、さっき、成田くんがメールで、
こんなブロックがあるのを教えてくれました。
"Baby Bloc : For Activists in a Family Way"
これ、いいなぁ。。。パパはやんちゃで、ママはおてんば、そしてボクはわんぱくな、
ニューアナーキスト・ファミリー。家族みんなそろってグローバリゼーションにNO!!!
いい家庭だなぁ。。。

[左] 亡き児を悼むイラクの母親のジャイアントパペット
[右] 「おい、ジョージ、自分のことばでしゃべってみろ」
グレーバーも指摘してるように、文化人類学的には、このジャイアント・パペットが
持つ象徴性とその"対抗的想像の力"が気になるところで、イルコモンズもそこに
注目してます。たしかにN30やJ18のドキュメントをみると、デモを取り締まる側は
このジャイアントパペットを異様に毛嫌いし怖れるという証言が聞かれ、それは、
これが「人びとの団結や連帯の象徴だからだ」という理解が共有されています。
グレーバーもこの理解に沿いながら、そこに「対抗的想像性」の所在を指摘して
いるので、これはぜひシンポジウムで聞いてみるとして、イルコモンズはというと、
こんなふうに考えてます。夢野久作の「ドグラマグラの子守唄」の替え歌にして
云うとこうなります。

権力よ、権力よ、なぜ怖れる。
権力に屈せぬ者たちの
「もうひとつの世界」が
おまえの瞳に映って
おそろしいのか?
おまえが想像したくないもの、
ぼくらに想像させたくないものを、
想像してしまって、
こわいのか?
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[追記] リナックスのドキュメント映画「レヴォリューションOS」の中で、リナックス
開発者のひとりが、マイクロソフト社の重役に「お前は何者なんだ?」と聞かれて、
「おれはお前の悪夢だよ」と言い返したという逸話がでてきますが、まさにそういう
感じなんだろうと思います>ジャイアント・パペットが想像させるもの