「金持ちはクソだ」「資本家は悪党だ」
「金持ちはかっこわるくて、
おまけに趣味もわるい」
これは子供の頃からしこたま映画をみてきたイルコモンズが、
たくさん見た映画からしっかりつかんで学びとったことの一つで
「貧乏は苦しいが、貧乏はうつくしい。金がなければないほど、
暮しの機微は豊かで情は厚くなる」というテーゼと表裏一体に
なってます。うそだと思うなら、この映画を観てみてください。
「ミラノの奇蹟」
これは05年セリエA第18戦試合終了間際に
インテル・ミラノが、サンプドリアに大逆転して、
シーズン無敗記録を継続させた試合のことで
はなく(それは「ミラノの奇跡」である)、映画
「ミラノの奇蹟」は1951年のカンヌ映画祭で
一等賞をとったヴィットリオ・デシーカの映画
です。あらすじは次のとおり。
▼
あらすじ
ついでにこういうのもあるので、よんでみてください。
▼イルコモンズからアントニオ・ネグリへの公開質問状
「空飛ぶマルチチュード~映画「ミラノの奇蹟」について」
【応答】アントニオ・ネグリ(「帝国」の共著者)
http://illcomm.exblog.jp/556518/
http://illcomm.exblog.jp/581808/
http://illcomm.exblog.jp/651840/
http://illcomm.exblog.jp/654626/
この映画に限らず戦後の映画には、貧乏人が力を合わせて金持ちをこらしめたり、
思いちがいをしてる資本家や権力者たちを改心させるというイイ話が多かった。
(例えば、F・キャプラの「我が家の楽園」とか「ブラザーサン・シスタームーン」)
貧乏人はつねに義しきものであり、そして「神の愛い奴」であった。ところが、
いつのころからか、そういう映画がめっきり少なくなった。これはよくないことだ
と思う。おそらくこれは「金持ちは悪党」だという資本家にとって「不都合な真実」
を覆い隠すために誰かが仕組んだことだと思うので、こういう映画を見なおす、
だけでなく、みんなで集まって一緒に体操座りして観る真夏の野外映画会を
やってみるといいと思う。資本主義にとっての「不都合な真実」を野外の銀幕の
スクリーンの光のもとにさらしだす映画会である。公園は管理がうるさいので、
車での乗り入れ禁止のサイクリングシアター形式にして、どこかの駐車場の
壁に映写するのがよい。どうせ、夜の駐車場の壁に用事や仕事はないのだし、
車上荒らしや車ドロボウ避けにもなって、みんなよろこぶはずだ。名づけて、
「シネマ・ポーヴェラ」、すなわち、真夏の夜の夢の貧乏映写会である。
善いことに、1951年制作のこの映画の著作権はすでに消滅して、とっくに
パブリック・ドメインにはいっているし、天国のデ・シーカもこういうのは好きな
はずである。電気代とその他の経費は金持ちにまかせて誰かやりませんか?
「ニューシネマパラダイス」みたいで、たのしいぞぉぉ、みんなよろこぶぞぉぉ、
そして金持ちはこういう文化事業に金を出して、義しくカッコいい金持ちになろう。
すなわち「貧乏人の味方」であること、それが義しくカッコいい金持ちである。
[おまけ] いるこもんずなぞなぞ
http://illcomm.exblog.jp/585151/