「イルコモンズアース~GoogleEarthムービーのための習作」
監督=イルコモンズ 主演=ちびこもんず、ままこもんず
(0分38秒 モノクロ 2007年)
「故郷を甘美に思うものは、まだ嘴の黄色い未熟者である。あらゆる場所を
故郷と感じられるものは、すでにかなりの力をたくわえた者である。だが、
全世界を異郷と思う者こそ、完璧な人間である」(ヴィクトル・フーゴー)
二〇世紀のITは、すべからく軍事技術として開発され、戦争や虐殺を
その誕生の地とする。コンピュータ然り、インターネット然り、衛星写真も
また然りである。このテクノロジーのもうひとつのダークな歴史の
ファンタジックでノスタルジックな備忘録、あるいは私的映像自叙伝。
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自分がされたくないと思うことは、きっと他人も同じだろう。
それは、地球の裏がわでも辺境でも、やっぱり同じだろう。
幼稚な考えだが、この想像(力)が、あらゆる戦争に反対する
反戦の根拠になってる。この分別のない地球的想像力は、
国境や人種に無頓着である。地球の裏がわで起きたことを
自分の足もとで起こったことのように感じるものが
"左翼なるもの"だと、ドゥルーズはどこかでそう書いてたが、
それからすると、こどもたちはみんな左翼だ、と思う。
そして反戦は政治意識の問題ではなく、想像力の問題だと思う。