数日、仙台に行ってたあいだに、
東京の桜は、雨と風ですっかり散ってしまい、
みんなどっかに飛んでってしまいました。
もうすがたもかたちもありません。
気がつけば、もう4月でもあったので、
サイモンとガーファンクルのふたりの
こんな歌を思い出しました。
「4月になれば彼女は April Come She Will」
(うたと演奏:サイモンとガーファンクル)
4月になれば彼女はやってくるだろう、雪解け水で小川の水かさが増すころに
5月になれば彼女はここにおちつき、もう一度、僕の腕の中で眠ることだろう
6月になれば彼女は様子が変になり、あてどなく夜をさまようだろう
7月になれば彼女はどこかへ飛び去るだろう、行ってしまうとは一言も告げずに
8月になれば彼女は完全に姿を消すだろう、秋の風は肌寒く、そして、とても冷たい
9月になれば僕は思い知るだろう、どんな恋もやがて過去のものとなることを
このうたはここまでで、このあと「10月から3月まではどうするのだろう?」と、
いつも考えてしまいます。もし井伏鱒二だったら、最後にこう付け加えたはず。
「花に嵐のたとえもあるさ、さよならだけが人生だ」
そしたら、寺山修司がさらにこう付け加えたはず。
「さよならだけが人生なら、また来る春とは何だろう?」
そしたら、サイモンとガーファンクルも負けじと、こう歌ったはず。
「そう、僕は平気なふりをし続けるだろう。
花が雨に負けることがないように、僕の人生に終わりはないのだから」
(「雨に負けぬ花 Flowers Never Bend With The Rainfall」)。
ということで、4月の連歌でした。おそまつ。
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[追記] YouTubeの再結成のときのヴィデオでは、アート・ガーファンクルが
うたってますが、
ポール・サイモンがソロでうたったやつもいいです。