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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼【警告】ディズニーのフェアユース物語、著作権なんて怖くない
日本では「これからは著作権侵害を「非親告罪」にするぞ」と脅しをかけてきてるよう
ですが、いくら「非親告罪」に問われようが、著作物の世界には「フェアユース」という
ものがあって、これについては、FBIも「警告」してます。

▼【警告】ディズニーのフェアユース物語、著作権なんて怖くない_d0017381_1042394.jpg
【警告】 連邦法は、下記に定める条件の下であれば、たとえ著作権のある映画であろうと、
ヴィデオ・テープであろうと、あるいはヴィデオ・ディスクであろうと、その一部を著作権者の
認可を受けずに複製したり、頒布したり、もしくは上演することを市民に許可してますので、
警告します。この著作権の(合法的な)侵害は、「フェア・ユース」とよばれ、評論、報道、
通信、教育、そして、パロディを目的としたものに認められていますので、警告します。
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「そんなのとっくに知ってるよ。でも、いくら連邦法にそう書いてあっても、実際のところ、
著作権にものすごくうるさいディズニーの映画やビデオには手がだせないんじゃないの?」
といわれるかもしれませんが、そんなことありません。ウソだと思うなら、これを見てください。

▼【警告】ディズニーのフェアユース物語、著作権なんて怖くない_d0017381_1028017.jpg
エリック・ファーデン制作「A Fair(y) Use Tale 」2007年 10分13秒 カラー
*Creative Commons Attribution-Noncommercial-Share Alike 3.0 License.
(YouTube版 URL) http://www.youtube.com/watch?v=CJn_jC4FNDo

これは、ブクネル大学で映画研究をしてるエリック・ファーデンが、ディズニー映画や
ディズニービデオの映像と音声を自由にサンプリングして制作した、著作権の基礎と
パブリック・ドメイン、そしてフェアユースについての教育を目的としたリミックス教材で、
クリエィティヴ・コモンズ・ライセンスつきでYouTubeなどに公開してあります。

ファーデンのサイトによると、この教材はいずれMEF(The Media Education
Foundation)
からDVDリリースされるとのことです。MEFはナオミ・クラインの
「NO LOGO」やエドワード・サイードの「オリエンタリズム」のヴィデオ版なんかもリリース
しているメディア・リテラシーの研究教育機関で、ディズニー関連では「ミッキーマウスの
モノポリー」というメディア評論の教材ビデオをリリースしているところです。こうした実例
からもわかるように、この世界には「フェアユース」という領域があって、それは、評論、
報道、通信、教育、そして、パロディに対して正当に認められている権利で、これは、
日本の著作権法でもほぼ同様です。
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(引用)
第32条 公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、
その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の
引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

(学校その他の教育機関における複製等)
第35条 学校その他の教育機関(営利を目的として設置されているものを除く。)に
おいて教育を担任する者及び授業を受ける者は、その授業の過程における使用に
供することを目的とする場合には、必要と認められる限度において、公表された
著作物を複製することができる。ただし、当該著作物の種類及び用途並びにその
複製の部数及び態様に照らし著作権者の利益を不当に害することとなる場合は、
この限りでない。

(営利を目的としない上演等)
第38条 公表された著作物は、営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金
(いずれの名義をもつてするかを問わず、著作物の提供又は提示につき受ける対価
をいう。以下この条において同じ。)を受けない場合には、公に上演し、演奏し、上映し、
又は口述することができる。ただし、当該上演、演奏、上映又は口述について実演家
又は口述を行う者に対し報酬が支払われる場合は、この限りでない。
..............................................................................................

ということなので、「非親告罪」をむやみに怖れる必要はなく、むしろこのフェアユース
の権利をきちんと確保し、この「Fair(l)y Use Tale」のように、それを積極的に活用
したものをつくることが大事で、著作権にうるさいディズニーの体制を逆手にとって、
その著作権をきちんと教育する目的でつくられたこの作品は、その格好の手本になる
と思いますし、その手口はシチュアシオニスト的、というか、アドバスターズ的だなぁと
思いました。

アドバスターズのカレ・ラースンは「カルチャージャム」の中でこう書いてます。

「私はあなたが「ブレイク」のコツを覚えてくれればいいと願っている。「ブレイク」とは、
シチュアシオニストたちのいう「デトーナメント」のことだ。デトーナメントとは、文字通り
にとれば、「転用」「方向転換する/逆手にとる」ということだ」。

そして、もうひとつ大事なのは、評論、報道、通信、教育、そしてパロディは、決して
特定の職種のみに属する専門的な活動ではない、自由な表現行為だということで、
誰でも評論は書けるし、メディアにもなれる。学校だけが教育の場ではないし、
パロディは愉快だ。大切なのは誰もがそうした「表現」を意識的かつインディペン
デントに行うことで、ボイズが云ったように、みんながアーティストになればいいし、
さらにシチュアニストになったら、もっといい。

ということで、インディペンデントな評論、報道、通信、教育、そしてパロディづくりの
場であるイルコモンズ・アカデミーはコピーライトも「非親告罪」も怖れず、これからも
どんどんいろんなところで開催してゆきます。そして実のところ、いま一番楽しいのは、
教材づくりで、それが自分のなかでは一番クリエイティヴで、反抗的な活動のような
気がしてます。
by illcommonz | 2007-05-25 11:22
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