はじめに、ふた、ありき
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(再掲載) 「文化人類学解放講座」特別講座 リアルタイム・メディア・スタディーズ 「G8を(G8に反対する側から)見る」 ~同時代の文化人類学・対抗文化篇 イルコモンズの「文化人類学解放講座」では「グローバリゼーションとは何か?」 ということを、グローバリゼーションについて書かれた解説書や教科書から学ぶ のではなく、いま現在進行形のグローバリゼーションに対して現在進行形で反対 している人たちが云っていることやその主張に耳をかたむけ、直接行動の現場の 映像や抗議のさまざまなアイデアや表現を見ることを通して「もうひとつの世界」 を知るという、そういう方針で抗議、もとい講義を行ってきました。今年も(そして 来年も再来年もこの講義が続く限り)その方針になんら変わりはなく、まさに、 い・ま・こ・れ・か・ら・リアルタイムで起きようとしているグローバリゼーションに 対する大規模な抗議行動について情報提供するプラットフォームを用意しました。 ここからリンクしてある情報をよく見て、もうすぐドイツで開催されるG8サミットの ことを世界の(そして日本の)マスメディアが、どんなふうに報道するか(あるいは 報道しないか)、そして、その一方で、世界中のインディペンデントなメディアや オルタナティヴなメディアがどのように情報発信を行ってゆくかをリアルタイムで しっかり見て、それぞれ学習してください。特に、これまでの講義で1999年の 「シアトルの闘い」などを見た受講者の人たちは、よくみておいてください。教室で 見たものや学んだことが、いま自分が生きている同時代の世界の動きとリアル タイムでアクチュアルにつながっていることが実感できると思います。そしてごく 近い将来(来年の夏くらい)に、きっと役に立つときがくると思います。では、まず はじめに「映像」と「グラフィック」、次に「サイト」と「パワーフレーズ」、そして最後に 「呼びかけ文」です。 ---------------------------------------- 「G8を(G8に反対する側から)見る」 【映像】 ▼Move against G8-Mobilisierungsclip http://www.youtube.com/watch?v=rsKryWZ69bM>http://www.youtube.com/watch?v=rsKryWZ69bM ▼G8-Let's face it- Attac Kinospot http://www.youtube.com/watch?v=qiFxN3maNdw ▼NO G8-Movieclip http://g8-tv.org/ *G8開催中の現地の様子はインディーズ系動画サイト 「G8-TV」で6月2日から6日まで毎日、現地時間の 21:00(日本時間6月3日から9日の05:00)から 配信される予定です。また現地にいるIRAのナリタくん から現場レポートがあったらアップします。 【グラフィック】 【サイト】 [インディペンデント・メディア] ■indymedia http://de.indymedia.org/ [音楽] ■Move against G8 http://www.move-against-g8.de/pages/soli-sampler.php [ピンクブロック] ■Against G8 http://againstg8.blogsport.de/ [市民的不服従] ■The Block G8 http://www.block-g8.org/ [クィア] ■queers against G8 http://www.queersagainstg8.blogspot.com/ [反ファシズム] ■Antifaschistische http://www.antifa.de/cms/component/option,com_frontpage/Itemid,1/ [アート] ■Resistant Art Festival http://www.free4alter.org/ [NGO] ■G8NGOPlattform http://www.g8-germany.info/english/index.htm [日本] ■No-G8 http://a.sanpal.co.jp/no-g8/ 【抵抗のローセオリーとしてのパワーフレーズ】 "No Other World is Possible with Capitalism!" (資本主義と一緒ではもうひとつの世界も可能ではない) "Make Capitalism History!" (資本主義を過去の歴史にしよう) 【呼びかけ文】 「G8サミットでの農業ビジネスのグローバリゼーションに反対する世界的行動の呼びかけ」 ("A Call for Worldwide Actions against Global Agri-Business during the G8 Summit in June 2007") 2007年6月、世界の経済大国(G8の枠組に含まれる国家)の首脳たちが、世界経済に関する政策を調整するため、ドイツのロストック近郊にあるハイリゲンダムで会談を行う予定になっている。G8サミットの主要なねらいと目的は、北半球の多国籍企業がビジネスをより有利に行うための条件を設定し、推進することである。こうした経済大国の暴挙に対し、G8サミットの開催にあわせて世界中から何千人もの人びとが、経済大国による搾取と抑圧そして資本主義に対する世界的規模の抵抗活動をするために集まる。G8サミットで取りあげられる議題のひとつは、農業に関するグローバルな政策、特に遺伝子組み換え技術に関する政策とされている。 ■北半球の多国籍企業 IMF(国際通貨基金)世界銀行、そしてWTO(世界貿易機関)と手を組んだ、モンサント社、ジンジェンタ社、デュポン社、バイエル社、そしてBASF社といった多国籍企業は、世界中のあらゆる地域で、それぞれの企業の農業技術を強要しようとしてきた。このような多国籍企業の強引な活動は、農業生産を完全に独占しようとする試みにほかならない。バイオパイラシー(生物的略奪行為)、特許の独占、土地の買収、特定種の保護に関する協定、WTOによる裁定、そして、自殺種子(ターミネーター種子)のテクノロジーを使って、栽培し生産する農産物の種類を自由に決める権利を土地の農民から奪おうとする試みがなされている。農業のグローバリゼーション化は、食習慣のみならず、特に農産物の栽培と生産の工業化に関する方法とプロセスの世界標準化をもたらした。単作農法と肥料および種子産業に対する完全な依存を通して、遺伝子組み換え技術が世界標準化の進行に拍車をかけたのである。さらに、零細農家と現地コミュニティの自給自足の手段に対して組織的破壊をおこない、特に南半球においては破滅的な結果を与えている。このような破局をもたらせる背景として、IMFの構造調整プログラム、WTOの自由貿易政策、そしてアメリカ合衆国とEU諸国の政府による農業助成金があげられる。零細農家にしろ、農業労働者にしろ、人類の過半数は農業を生活の糧としているため、大国による農業政策は世界中に影響を及ぼしている。 ■南半球における抵抗活動 農業の工業化政策に対する抵抗活動の原動力となっているのは、南半球における地元農家による抵抗活動だ。情報が限られてはいるものの、農家によるさまざまな抵抗活動のかたちが報告されている。この数年間にインドでは何千人もの綿農家がくりかえしモンサント社の支店に押しよせた。2006年の3月には、ブラジル南部で1,500人の農民たちが地下水を過剰に吸いあげていたユーカリの樹500万本を破壊した。さらにブラジル、ガーナ、マラウィ、ジンバブエといった国々での土地の占拠は、地元民の日常的な抗議活動として、もはやその生活の一部となっている。 二億人にのぼる零細農家、農業労働者、そして土地なき人々からなる世界的組織である「ヴィア・コンペンシーナ」は、最も強調されるべき権利として「食の主権」をあげている。ここでいう「食の主権」とは、十分な量の、健康的かつ全体的で、その文化の特色にあった食べ物を無料かつ自由に手に入れる権利にとどまらない。さらに、工業生産化されていない農産物を自由に生産する権利も含んでいるため、土地や水、種子といった生産手段を自分たちでコントロールすることができる権利も含んでいる。土地の所有や分配といったベーシックな問題に対する答えを導くには「食の主権」という観点から問題を再考することが必要である。 ■北半球における抵抗活動は? ヨーロッパおよび工業化が進んだ北半球での抵抗活動は、極端な状況においてのみ表面化する比較的小規模な現象にとどまっているが、それは確実に存在している。ひとつの例として、スペイン南部の野菜農園で、不当な扱いを受けたり搾取されていた出稼ぎ農業労働者の支援に対する呼びかけがあった。また別の例としては、遺伝子組み換え食品の生産に反対する抗議活動があり、2004年にフランス南部では、2,500名の「草刈り有志」たちが遺伝子組み換え食品を栽培する畑を破壊するということがあった。 G8サミットに反対する抗議活動に参加するアクティヴィストたちの中には、北半球における抵抗活動を支援している者もいる。支援の目的は農業のグローバリゼーションと遺伝子組み換え技術に対する、世界と連帯した抵抗運動を可視化するだけでなく、それを成長させるためである。しかし、さまざまな問題が異なった形で現れてくる状況において、それは簡単なことはない。 「南」側では、飢餓や強制移住、増大し続ける都市のスラム化と農村における搾取、とりわけ女性たちのの社会的位置づけの悪化や破滅的な環境破壊がはびこっている。 「北」側では、閉鎖される農家の増加に伴って農村が衰退し、先進資本主義国家の輸出農産物産業の均一的な台頭によって、都市部と農村部の両方において社会的疎外が拡大してきている。こうした傾向はあらゆる場所で顕著に表れている。世界中の土地がひと握りの有力者、つまり大地主と多国籍企業によってますます独占されてゆく傾向にある。 ■連帯の第一の勝利 南半球と北半球のそれぞれの地域で展開されている遺伝子組み換え農業に対する抵抗運動の連帯が成果をあげてきた例もすでにある。世界的規模での抗議行動が、遺伝子組み換え農業の発展を抑制することに成功している。すでにこれまで遺伝子テクノロジー系の企業はさまざまな地域や国から撤退することを余儀なくされてきた。しかし当然のことながら、遺伝子テクノロジー系の企業は常に再介入の機会をうかがっている。遺伝子テクノロジー系企業はグローバルに展開し、彼らの理念は資本主義のグローバル化をベースにしている。こうした資本主義の勢力拡大に対抗するためには、世界と連帯した有効な抵抗運動のネットワーキングが必要であり、ネオリベラリズムに対抗する世界的なムーヴメントを起こす必要がある。 2007年春のG8サミットに向け、農民、消費者、労働組合員、そして、経済のグローバリズムに反対する個人が、農業ビジネスのグローバリゼーションに反対する抗議活動に参加し幅広い連帯をつくりだしてくれることを呼びかけたい。 目標としているのは、農業生産の連結的な仕組みのなかに設けられた様々なポイントで抗議行動を実行することである。例えば、遺伝子組み換え作物の種の植えつけができないように農地をバリケード封鎖することや、多国籍スーパーマーケットであるリドル社の過酷な労働条件やそのバイヤーが生産者に強制している卑劣な購入価格を問題化すること、EUの農業政策を批判すること、ロストック大学と農業ビジネスの共同プロジェクトである養豚工場の前で抗議行動を行うことなどである。こうしたさまざまな抗議行動を通して、グローバル化された農業における勝敗をはっきりさせることができるであろう。ロストックに集まってくる世界のメディアに、大国の暴挙に対して私たちはとことんまで抵抗するのだということを知らしめよう。農業の世界においても、営利や搾取、そして環境破壊のない「もうひとうの世界をつくること」は可能である。 私たちは世界各地から大勢の有志たちが抗議の声をあげるために集ってくれることを願っている。 だが何よりもまず、私たちのこのプロジェクトへの連帯の呼びかけを、南半球の抵抗運動団体に送りたい。そして2007年のG8サミットで、多国籍の種子企業に抵抗する同時行動が実現できることを願っている。さらにヨーロッパや北米、インドやブラジルだけでなく、世界のあちこちでG8を名乗っている大国こそが、飢餓や搾取、そして強制移動の原因をつくりだだしているのだということを、この抗議行動を通して実証しよう。世界の有志たちと連帯して勝利を手にいれよう。 この呼びかけは、ドイツおよびヨーロッパ各地の運動団体のなかで討議され、このようなかたちで提案されることになった。 この呼びかけを世界各地に配信し、各団体がそれぞれ自発的に議論を重ね、それぞれの団体にあった修正と変更を加えてくれることを願っている。また、この呼びかけに対して賛同や支援はできないと感じる場合は、その理由や背景を私たちと共有してくれることを願っている。 連絡先:herhan(at)gmx.net g8_landwirtschaft(at)yahoo.de 2006年7月23日 (呼びかけ文の原文はこちら。日本語訳はIRAのサイトに掲載してあったものを一部改訳) -------------------------------------------------------------------------- (おまけ) 「G8 TV Shop」(1分58秒) 長文を読んでくらびれたと思いますので、おまけとして、アドバスターズ風に G8をからかったビデオクリップを紹介します。どこで開催してもG8というのは おおよそこういうもので、ろくなものではないです。
by illcommonz
| 2007-06-02 22:02
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