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![]() ▼イルコモンズ「人類の進歩とヤキイモとタコヤキ」PV(2007年) 英題「THE PROGRESS OF HOMOSAPIENCE DUB」カラー 3分28秒 http://www.youtube.com/watch?v=_3MChYhUQoU 【解説】 このヴィデオクリップは、イルコモンズが「日本・現代・美術・沈没」展(2000年)と「太陽のうらがわ/太郎のはらわた」展(2001年)のための制作したサウンドトラックに、新たに映像をつけ加えたもの。もともとは飴屋法水が「日本ゼロ年」展(1999年)のために、藤原ヒロシのトラックを使って制作したものを、展覧会場でフィールド・レコーディングし、それに岡本太郎などの声をボイス・オーバーして、さらにリミックスしなおしたもの。今年度の「文化人類学解放講座」では二〇世紀のテクノロジー文化と文明批評をとりあげ、「コヤニスカッティ」などの映画をみたので、その講義のまとめとして制作した教材映像である、と同時に、イルコモンズが「文化人類学解放講座」で毎回実施しているD.I.Y.テストを自分でもやってみたもの。字幕にあるとおり、「テクノロジーの発明は新たな事故の発明である」というポール・ヴィリリオの言葉や、新潟県中越沖地震で起きた柏崎刈羽原発でのトラブルなどがモチーフとなっている。エピローグに加えて「人類は進歩なんかしていない。むしろ退歩している」とする芸術家・岡本太郎の主張と、それを補う科学者・仁科芳雄のテキストをつけて公開する。 【参考テキスト】 「科學は呪うべきものであるという人がある。その理由は次のとおりである。原始人の鬪爭と現代人の戰爭とを比較して見ると、その殺戮の量において、比較にならぬ大きな差異がある。個人どうしの掴み合いと、航空機の爆撃とを比べて見るがよい。さらに進んでは、人口何十萬という都市を、一瞬にして壞滅させる原子爆彈に至っては言語道斷である。このような殘虐な行爲はどうして可能になつたであろうか。それは一に自然科學の發達した結果に他ならない。であるから、科學の進歩は人類の退歩を意味するものであつて、まさに呪うべきものであるという。しかし一方われわれの生活は原始人に比べて、少くとも物質的には問題なく豐かになり。昔の人の夢と考えておつた欲求が現實にかなえられるようになつた。例えば、アメリカの科學的成果が翌日は東京でわかるようになり、東京から廣島まで30分足らずで飛んで行く飛行機ができ、又、ペニシリンのような藥が見つかつて、人の平均壽命は延びたであろう。そしてこれ等、物質文明の進歩は、當然、精神文明にもよい影響を與えないでは措かないのである。これ等はすべて科學の進歩のおかげであつて見れば、科學は人類に進歩をもたらすものとして禮讃せねばならぬ。以上で明らかなとおり、科學を呪うべきものとするか、禮讃すべきものとするかは、科學自身の所爲ではなくて、これを驅使する人の心にあるのである。名前で知れるとおりユネスコは、教育、科學、文化の方面において、國際的協力によりその進歩を圖り、これにより戰爭の絶滅を企圖しておるのである。今やわが國は、文化國家をもつて立つことを國是とし、戰爭を廢棄したのであるから、ユネスコの趣旨は、わが國是と完全に一致するのである。われわれ科學者の中には、今日までただ科學の進歩を目指して進み、その社會に與える結果に對しては比較的無關心なものが多かつたのであるが、今後はその結果が如何に使用されるかについて監視する必要がある。それについては、ユネスコにおいて國際的に連絡をとり、科學的成果のみならず科學者自身が戰爭に卷き込まれることを防止せねばならぬ。人類ができてから恐らく數百萬年を經たであろうが、慘虐な鬪爭を依然として續けているということは、人類の耻辱といわねばならぬ。原子爆彈の出現を契機として、戰爭というものに人類が見切りをつける時ではなかろうか」 仁科芳雄「ユネスコと科學」(1948年) 科学とはなにか、教育とはなにか、ということは分からなくても、科学者と教育者、なかでもとりわけ被爆国の科学者と教育者の役割と義務はなにかということなら、わかる。(ただし、タコヤキとヤキイモが何を意味するかは、わからない)。
by illcommonz
| 2007-07-20 18:07
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