
以前、このブログで紹介したジンがフランスから届きました。
▼デリスのD.I.Y.ジンとフューチャーアカデミー
http://illcomm.exblog.jp/5525920
ロンドン大学のSOASで文化人類学を修めたあと、現代美術家
兼キュレーターになったクレメンティーヌ・デリスが、いまドイツで
開催中の「ドクメンタ12」のために制作したもので、彼女が継続的
にやっている「フューチャー・アカデミー」のドキュメントです。
体裁は、そのものずばり、アクティヴィストたちのD.I.Y.ジンのような
つくりになっていて、これから未来にむけて、つねに移動しながら
インディペンデントに生きのびてゆくための知恵と工夫とアイデアが
世界各地から紹介されてます。その版型といい、サイズといい、
タイプ打ちの文字や手書きのカットといい、明らかにアクティヴィスト
たちのジンがモデルになってるようです。D.I.Y.とジンに注目したのは
いいとしても、実際に現物を手にとって、みてみると、んんん、ちょっと
こざっぱりしすぎてるなぁ、という感じが否めません。それはともかくも、
アクティヴィストたちのジンとの決定的な違いは、これがフリー(無料)
ではないということと、作家のコピーライトがついているということで、
それが、未来の生きぬくための方法と知恵を共有するためのD.I.Y.
ジンにふさわしいものといえるのだろうか、、、と疑問に思いました。
もしかするとドクメンタの会場では無料配布されているのかもしれま
せんが、いずれにせよ、アクティヴィストたちのつくるジンのほうが
ずっと刺激的だし、共感できるというのが、とりあえずの感想です。
こないだ、北米のインフォ・ショップについてのドキュメント映画
「リビングルーム」に字幕をつけて紹介しましたが、ジンについても
「100ドルとTシャツ一枚」というドキュメント映画があるので、
いずれこれにも字幕をつけてイルコモンズ・アカデミーで紹介し、
そのあと、ジンをつくるワークショップをやりたいと思いました。