![]() はじめに、ふた、ありき
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▼民営郵政初日に簡易局68局を一斉閉鎖、公社発足以降最多 全国で簡易郵便局の閉鎖が相次いでいる問題で、郵政3事業が民営化された1日、長野県や北海道など16道県の68局が一斉に閉鎖された。日本郵政公社から業務を委託されていた個人や農協などが民営化を機に受託を打ち切ったためで、一度に閉鎖された局数としては、2003年4月の郵政公社の発足以降で最多という。郵便局会社によると、閉鎖されたのは長野県で19局、北海道で16局、鹿児島県で6局、三重県で5局、愛知、福岡、岐阜県で各3局など。1日現在の簡易局4299のうち、「一時閉鎖」は417局となり、8月末現在の310局から107局増えた。(読売新聞10月2日) ・・・ある日のこと、村を散歩していたローランド・ヒルが、ある家の前を通りかかると、郵便配達夫がロンドンから届いた手紙を、その家の娘に渡そうとしていました。ところが、その娘は「すみません、私にはお金がありませんので、この手紙は受け取れません」とそう云って配達夫に手紙を返そうとします。それを見て気の毒に思ったローランドは「よろしい、私が代わりにお金を払ってあげましょう」と申し出ました。するとその娘はたいへんこまったような顔をしました。不思議に思ってローランドが娘にたずねると、娘はこう云いました。 「私には結婚の約束した人がいます。この手紙はロンドンにいる彼からの手紙です。でも私はとても貧しいので、郵便料金を払うことができません。そこで彼と話しあって、封筒にしるしをつけてもらうことにしたのです。封筒にそのしるしあれば、それは彼が元気だというあかしで、彼が私のことを変わらず愛してるというしるしなのです。だから手紙を受けとらなくてもよいのです」。 ローランドはこの娘の話をきいて、それまで一度も考えたことのなかった「郵便のしくみ」について考えなおしてみることにしました。 やがて、ローランドは、それまでの郵便のしくみとはまったく発想の異なるあるアイデアを思いつき、それを「郵便制度改革:その重要性と実用性」という小さな本にまとめました。その当時の郵便料金は、手紙の重さと配達される距離によって決まり、その料金は受取人が払うしくみになっていました。その結果、お金持ちたちだけが互いに手紙をやりとりすることができ、郵便は、ひとにぎり裕福な人びとと読み書きのできる人たちだけのものでした。そこでローランドは発想をきりかえ、こんなふうに考えました。 「手紙の送り先がどんな遠くても近くても、郵便料金をすべて1ペニーにし、料金を前払いにしてみてはどうだろう」 そうすれば、手紙を出す人たちの数が増え、近くの土地への郵便料で、遠くの土地への郵便料を補うことにはならないだろうか。しかも、そうすれば、誰でも気軽に郵便を使えるようになり、手紙を書いたり読んだりするために字の読み書きを覚えようとするだろう、と。 はじめは誰も相手にしてくれませんでしたが、ローランドは何年もかけて、議会を説得し、ついに郵便を国の公共事業にすることに成功しました。 そして、1840年5月、イギリスで世界最初の切手である「黒い1ペ二ー」と「青い2ペンス」の切手が発行され、ローランドが考えたとおり、このしくみはとてもうまくゆきました。ローランドが考え出したこの郵便制度はすぐにヨーロッパ中に広まり、やがて日本でもこのしくみが使われるようになりました。[参照サイト] ▼Wikipedia:ローランド・ヒル ▼最初の切手 ▼英国郵政改革物語 ▼チャールズ・ハンディ『パラドックスの時代―大転換期の意識革命』 ........................................................................................ 今回の郵政民営化では「これまでどおり」ということがしつこいくらい云われているが、おそらくそれは最初だけで、これから郵便事業が本格的に民営化=企業化=ビジネス化すれば、かならず「これまでどおり」にはいかなくなるはずである。そこでいちばん危惧しているのは「均一料金制」が廃止されることである。これは非常にこまる。なにがこまるのかといえば、それは単に郵便料金が上がるからではない(いまは携帯電話やメールがあるので、もとより手紙をやりとりする機会は多くはない)。そうではなく、この持ちつ持たれつの「均一料金制」がなくなってしまうと、知らないもの同士が知らないところで互いに支え合い、補い合いながら維持されてゆく共同体的社会のあり方を示す実例がなくなってしまうからである。 この「均一料金制」は「この世は金がすべてであり、金があれば何でもできる」というネオリベ資本主義の世界に残った数少ない共同性のシステムである。もちろんこれが失われたからといって共同性の原理が失われるわけではないが、現実の社会のなかに実在する実例がなければ、そのリアリティが失われてしまう。なにより子どもたちに共同性を説明するときにこまる。共同性が「そのむかし」という言葉で語られるような過去の物語になってはこまる。だから、なんとしても「均一料金制」だけは残しておかなければならないのだが、本当にこまったところは、公共事業が民営化されて営利目的の企業活動になると、公共の意見が反映されなくなることで、いずれは「競争力をつけるため」だとか「収益の向上」なんかを口実に「均一料金制」は廃止されるだろう。民営化で失われるのは、地方の郵便局だけではないのだ。本当にこの国の政府ときたら、ろくでもないことしかしない(ばか)。 こんなことばっかりしてるから、人間どうしのつながりや他者との共存の意識が見えなくなり、斧で首が飛ぶのだ。人心の荒廃は必ずどこかでその時代の悪政や失政と結びついている。新教育基本法、共謀罪、憲法改訂その他もろもろのことを考えるとますます気が滅入ってくるが、しかし、どうすればいいかだけは、ものすごくはっきりしている。簡単なことだ。元にもどせばいいのだ。もどせ、もどせ、原点にもどせ、原点に帰れ、である。こう云うと、なんだか十九世紀のロマン主義みたいだが、しかし、どんなものでもそれがはじまったときは悪いものではなかったはずだ。これまで世界のいろんな民族や社会の例をひきながら文化人類学が報告してきたように、世界がバランスを失い、狂いはじめた危機の時におこなわれる祭や儀礼は、だいたいそんなふうにできている。原点回帰のためのリブートの祭。おおざっぱいえば、それしかないような気がする。これ以上、斧で首がとばないようにするには、それしかないと思う。もどせ、もどせ、原点にもどせ、元にもどせ、原点に帰れ、人間たち。
by illcommonz
| 2007-10-05 06:52
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