ということをレコード会社に教えたいので、ダウンロード版ではなく、
輸入CD版を買った。そして今日まで我慢して待ってたかいがあった。
これはすごい!
▼Radiohead "In Rainbows"
本当に好きな音楽はmp3ではなく、CDで聴きたいと思うし、アートワークにも
ふれたいと思う。本当に好きなバンドならなおさらのことそうである。もちろん、
リスナーが自分で価格を決めるというシステムもいいと思うが、これほどまで
魂をゆさぶられる音楽には、そもそも値段のつけようがない。それなのに、
それが他のCDと同じ値段で手にはいるというのは、実は「ギフト・エコノミー」
ではないのかと思う。本当は何万ドルもの価値があるものを、レディオヘッドは
数ドルで世界に気前よく贈与し、平等に分配しているのだから。
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[追記]特にアルバムの最後のこの曲は聴いてると背筋が凍りそうになる。
「これが僕からの「さよなら」の挨拶。だって、もう君と顔をあわせて
話すことができなくなってしまったのだからね。そう、僕はずっと前に
君に話していたのさ。何が起こったって、こわがることなんかないよ。
僕にはわかってるんだ。今日はこれまででいちばん完璧な日だってね」
レディオヘッド「ビデオテープ」
19世紀イギリス・ロマン派の詩人サミュエル・コールリッジのことを
「墓石の向こうから語ることができる詩人」と評した批評家がいたけど、
トム・ヨークは「墓石の向こうから歌うことができる音楽家」だと思った。