はじめに、ふた、ありき
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総工費10万円(往復の交通費・運搬費込み)、制作日数5日、しかも、病みあがり。加えて、開幕前日は大学の最終講義。「はたして間に合うのだろうか?」という問いが、もはや意味をなさないくらいの「間に合わない状況」だが、これこそまさに望むところ。お金も時間もない「わるい場所」で、間に合わせの道具とあり合わせの材料から、思いもよらぬ「何か」が立ち上がってくるのをみるのがブリコラール(=器用仕事人)のなによりの楽しみ。21世紀のアルテ・ポーヴェラ(=貧乏芸術)の醍醐味。具体的に何ができるかはまったく不透明だが、コンセプトは正月の空のように明快で、展望はすこぶる明るい。要するに、これまでいろんな場所に仮設のインフォショップをつくってきたが、今回は仮設のパブリック・ミュージアムのなかに「もうひとつのパブリック・スペース」としてのインフォショップをつくるということ(しかも「子ども向けのインフォショップ」を)。そしてインフォショップというのは「インディペンデント・スペース」なので、そのなかで独自の企画展(「イルコモンズの回顧と展望」展)をやって、インディペンデントであることをデモンストレーションするということ(自立式の展示具を使うのもそのため)。このふたつがベースで、あとはそこに10日間通って、かつてヨゼフ・ボイスが「ドクメンタ」でやった「直接民主主義組織のための100日間情報センター」を、1/10にスケールダウン/10倍にスピードアップしたものを、インフォショップというメディアを使って、非組織的にやってみようと思う。テーマはずばり「アナーキストたちが案内する未来の世界」(同じ会場内の映写室では「革命後の世界を先につくってみせてしまったあの映画も連日上映)。他にもいろいろあるけど、とりあえずはそんなとこ。とにかく、初日は、まだなんにもできてないと思うので、くれぐれも初日にはおいでになられないように。なんにもおかまいできませんので、あしからず。
(模範) ▼ヨゼフ・ボイス 「直接民主主義組織のための 100日間情報センター」 ▼ロッテルダム現代美術センター 「プリンティングマターズ」展 ▼「イルコモンズ・インフォショップ(仮称)心斎橋展示室」 [沿革] こどものためのインフォショップ [概要] アナーキストたちが案内する未来の世界 [会期] 平成20年1月10日(木)~1月20日(日) 会期中無休 [開館時間] 午前11時~午後7時(入館は午後6時30分まで) [会場] 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室 [協力] イルコモンズ・アカデミー同窓会、イレギュラー・リズム・アサイラム、COUMA、 大阪大学グローバルCOEプログラム「コンフリクトの人文学国際研究教育拠点」 [観覧料] 無料 ※会期中はイルコモンズがインフォショップに常駐(16日は大学試験のため不在) [関連イベント] ▼〈ワークショップ〉(常時) 「フリーOS・インストール・パーティー(仮称)」 ▼〈ワークショップ〉(常時) 「ちびこもんずキンダーガーデン」 1月17日のイルコモンズの厄年の 誕生日には「アートバースデー2008」に ネットで参加 ▼「アート・バースデー2008」 (via Art's Birthday 2008 at Radio Kinesonus) 【同時開催1】 ▼「イルコモンズの回顧と展望(仮称)」展 [概要] 「美術家廃業宣言」(2002年)以後の活動の記録 (「殺すな」から「T.C.D.C.」を経て「素人の乱」までのイルコモンズ活動) [会期] 平成20年1月10日(木)~1月20日(日) 会期中無休 [開館時間] 午前11時~午後7時(入館は午後6時30分まで) [会場] 「イルコモンズ・インフォショップ(仮称)心斎橋展示室」 [観覧料] 無料 ※会期中は急遽イベントを開催することがあります。 [関連イベント] ▼〈記念講演〉(1/12)「イルコモンズ、インフォショップを語る(仮称)」(in cocoroom 西成) ▼〈記念講演〉(常時)「抵抗の回顧と展望/廃業の記録2002-2008(仮称)」 ▼〈トーク〉(常時)「現代美術は見えない敵をひっかくとがったメディアです(仮称)」 (参考展示) ▼イルコモンズ 「ヨハネスとゴンザレスから もらったもの=ギフト」(2001-2007) 【同時開催2】 ▼「ビデオ・ランデブー:映像の現在」展 [概要] 19世紀末リュミエール兄弟によって発明された映像(映画)は、以後各地の人々の生活を記録し続けています。20世紀は映画、テレビ、ホームビデオといった映像技術が誕生・発達し、人々の生活に映像メディアが普及した世紀といえます。その結果、映像に関するさまざまな文化が生まれ、芸術分野でも実験映画やビデオアートなどが創り出されました。また、高速化した交通機関や電波・通信技術により遠く離れたところへもたらされる映像は、戦争さえお茶の間に生中継するなど、視覚的に「地球を小さくした」といえます。その後1990年代から現在にかけてのデジタル技術・通信技術の飛躍的な進歩により、映像メディア・映像文化は、そのあり方自体が大きく変化しつつあるといえます。 現在は映像が無尽蔵に、そして猛スピードで人類と世界を飲み込んでいく時代とも言えるでしょう。そうした中で私たちは、想像をはるかに越える映像の洪水という現実に一方的・無意識的に流され飲み込まれるのではなく、それを自覚的に読み解き、上手に付き合い、自らのものとして使いこなす必要に迫られているともいえます。 本展覧会は、このような映像メディア・映像文化の発展・変化をふまえ、その可能性を探る視点から企画されています。膨大な映像の集積とその収集・再編集による創造的活動の可能性や、映像メディアの双方向化・スモールメディア化などに注目し、いわゆるビデオアート・メディアアートに加えて、記録映像やワークショップの成果物など、広く映像文化にかかわる作品を展示します。 [会期] 平成20年1月10日(木)~1月20日(日) 会期中無休 [開館時間] 午前11時~午後7時(入館は午後6時30分まで) [会場] 大阪市立近代美術館(仮称)心斎橋展示室 大阪市中央区南船場3-4-26 出光ナガホリビル13階(旧出光美術館大阪) [主催] 大阪市、(財)大阪城ホール、メディア・アートの現在実行委員会 [観覧料] 無料 [出品作家] イルコモンズ、岩淵拓郎、亀井文夫、ヨハン・グリモンプレ+シャルロット・レウゾン、エリザベス・コール+小沢健二、豊嶋康子、中村友紀、ディーディー・ハレック、リズ・シモンズ+コートニー・カラス、リセロッテ・ワイストほか [出品作品] ▼亀井文夫「戦ふ兵隊」(1939年) 亀井文夫の最高の作品であり、日本映画史上において傑作と言われる。陸軍省の依頼により戦意昂揚映画として企画製作され、約5ヶ月間、中国・武漢作戦に従軍した。反戦的な哀感が強すぎるとされ上映禁止となった問題作品。 ▼リズ・シモンズ+コートニー・カラス「リヴィング・ルーム」(2003年) ▼エリザベス・コール+小沢健二「おばさんたちが案内する未来の世界・予告編」(2007年) ▼中村友紀「素人の乱」(2007年) ▼ヨハン・グリモンプレ「ダイアル ヒ・ス・ト・リ・ー」(1997年) ▼ヨハン・グリモンプレ+シャルロット・レウゾン 「たぶん空の本当の色は緑で、わたしたちが 色を判別できないだけなのかも知れない」 ハイジャック事件の歴史を再編集した作品「ダイアル・ヒ・ス・ト・リ・ー」で知られるメディア・アーティスト、ヨハン・グルモンプレがYouTube上にアップされたブッシュ大統領のパロディ動画を収集し編集した作品 ▼豊嶋康子「発生法」(1998年) ▼イルコモンズ「無買日 二〇〇七 京都」(2007年) [関連イベント] ▼〈ワークショップ〉イルコモンズ「ドラムブロック(仮称)」 1月11日(金) 18時~レクチャー 19時~20時 ワークショップ 参加無料 定員30名程度(申し込み不要・当日先着順) ▼〈トーク〉粉川哲夫×パスカル・ボース「ラジオとセルフメディア」 1月13日(日) 19時~20時30分 参加無料 定員60名程度(申し込み不要・当日先着順) ▼〈トーク〉谷川俊太郎「ビデオは見えないものをかくえんぴつです」 1月14日(月・祝) 19時~20時30分 参加無料 定員60名程度(申し込み不要・当日先着順) ※上記以外にも急遽イベントを開催することがあります
by illcommonz
| 2008-01-05 08:59
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