同じ時期に行われてた二つの回顧展の回顧。
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▼村上隆回顧展「(C)MURAKAMI」
「まだ45歳なので少々早い気もしますが、ロサンゼルス現代美術館から招聘されまして、このたび回顧展を行なうこととなりました。この回顧展はこれまでの作品を包括的にまとめた、私のアイデンティティを具現化した内容となっています。「(C)MURAKAMI」というタイトルも、「パブリック-個人」、「美術館-アーティスト」など多岐にわたる緊張をはらんだ、私の活動を表わすに秀逸なタイトルだと大変気に入っています。さらに、今回はLAMOCAの多大な協力があり、保守的な美術館ではあり得ないような挑戦をいくつも行ないます。そういった意味でも論争を呼ぶような展覧会になると確信しています」(
「カイカイキキ・村上隆メッセージ」より)

【参考】
▼「(C)MURAKAMI|村上隆 回顧展(C)MURAKAMI」
http://www.kaikaikiki.co.jp/c-murakami/
▼「村上隆氏の回顧展開催、初の完全オリジナル・アニメ作品も」
http://wiredvision.jp/news/200710/2007102920.html
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▼イルコモンズ回顧展「illcommonz infoshop」
「42歳の厄年ですが、年末に警視庁の
「治安の回顧と展望」というレポートを読んでカチンときたので、
「回顧と展望」というタイトルの展示をやることにしました。いまのグローバリズムの世界(あるいは「灰色」が支配する世界)に抗議している人たちは、それを抑えつけようとする側からすれば、厄介で、面倒で、邪魔で、頭のおかしな人たちに見えるかもしれませんが、でも、決して「悪」でもなければ、また「テロリスト」でもありません。「治安の回顧と展望」をよむと、日本の警察はどうやら「テロリズム」と「アナーキズム」の違いがよく分かってないようなので(あるいは分からないふりをしているようなので)、美術館という公共の場で映像と現物を展示して示すことにしました。保守的な美術館ではやれないような挑発が散発的に行われるかもしれません。「イルコモンズ・インフォショップ」というタイトルは、「情報や知識の共有」「美術館の外にある現場と協働」そして「抵抗の表現」など、政治的な緊張をはらんだイルコモンズ活動を表わすタイトルですが、これはあくまでも「仮称」です。また、「ショップ」とはいっても、そこでは売れるものも買えるものもありません。そのかわりに最終日に、美術家を廃業した後、イルコモンズとして書いてきたものやつくってきたもの105種類を来場者に無料でさしあげます。芸術には(C)はいらないと思ってますので、「コピーライトフリー」のコモンズとして自由に使ってください。」(「洞爺湖通信第31号「国内の活動」より)

【参考】
▼「イルコモンズ・インフォショップ(仮称)建設の歩み」
http://illcomm.exblog.jp/6977404/
▼「インフォショップ開店」
http://illcomm.exblog.jp/6977425/
▼「回顧と展望」展のカウンター・モチーフ
http://illcomm.exblog.jp/6981207/
▼「CCLearn と(C)MURAKAMI」
http://illcomm.exblog.jp/5867972/
▼「やっぱり芸術に(C)はなくてもいいと思う(その理由)」
http://illcomm.exblog.jp/5875734/