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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼知と税の破壊協会
▼知と税の破壊協会_d0017381_110587.jpg
「道路調査報告書3部で9千万円、ウィキペディア丸写し」
「国土交通省所管の公益法人「国際建設技術協会」が07年、道路特定財源約9200万円で作成した海外の道路事情の調査報告書が、わずか3部しか作られず、インターネット上の百科事典「ウィキペディア」の表を丸写しするなどずさんな内容だったことが、21日の衆院予算委員会で分かった。冬柴鉄三国土交通相は「よく調査し法人の存続も含め検討したい」と苦い顔で答弁した。報告書は約1100ページ。06年末に国交省が随意契約で同協会に発注した。報告書は米国各州の郡の数や、法定速度に関する表などをウィキペディアから引用。その他の参考資料も大半がインターネットからの引用だったという。ウィキペディアは誰でも書き込めて誤りがある場合もあり、通常の論文では引用されない。予算委でこの問題を取り上げた細野豪志氏(民主)は「学生のレポートでも教授が受け付けない。税金でできた約1億円の報告書が、ウィキペディアの引用でしゃあしゃあとできている」と皮肉った。」(毎日新聞 2月21日)

ここまでくると、コソ泥なのか、大ドロボウなのか、どっちなんだか、もうよくわからないが、少なくとも、知と税に対する国民のインセンティヴを沈没させたことだけは確かだ。年金といい、漁船といい、国家というのは国民の破壊装置なのか?こういうことがあるたび、いつも思い出すのは、花森安治のこの文章だ。
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いったい〈くに〉とはなんだろうか。

ぼくが実感として、〈くに〉を肌で感じるのは、税金をはらうときである。
いつでも税金を納めるときになにか、不当にしぼりとられているような気がする。

ここで不当にというのはとられ方というよりも、
その使いかたからうける感じなのである。

ぼくにとって、〈くに〉とは、いつでも、なにか、不当にいためつけようと 
たくらんでいる、そんなもののように気がして仕方がない。

戦争に敗けた、その日から今日まで、年々、税金は不当にとられているが、
〈くに〉から ぼくがなにかしてもらった、ということは、ひとつもないのである。

つまり、ぼくにとって 〈くに〉とは、僕たちの暮しや仕事をじゃまするもので
こそあれ、けっして なにかの役に立ってくれるものではないのである。

いまの日本のように いきなり、みずから〈くに〉を守る気概をもて、 
などといわれたって、はい そうですか、というわけにはゆかないのである。

戦争では ずいぶん多くの国民が、〈くに〉に貸したはずである。
赤紙一枚で召集されて、死んだ人たちがいる。その遺族たちがいる。
空襲のために、家を焼かれ、財産を焼かれ 家族を失った人たちがいる。

この人たちに 〈くに〉はまだ、何にもかえしていない。
そのほか まだまだ大ぜいの人が、この〈くに〉に貸している。

その日本という〈くに〉は、いま、驚異の繁栄、などということをいわれて
やにさがり、そして、したり顔して、みずから〈くに〉を守れ、などと
叱りはじめている。

戦争で、一銭も返してもらわなかった、おおぜいの人たちは、
それを忘れてはいない。なにもいわないだけである。
いわないのをよいことにして、ふたたび 〈くに〉を守れといい、 
着々と兵隊をふやし、兵器をふやしている。

よっぽど この日本という〈くに〉は、あつかましい〈くに〉である。

いつでも どこでも 〈くに〉をまもれ、といって 
生命財産をなげうってまで守らされるのは、
日ごろ〈くに〉からろくになんにもしてもらえない、
ぼくたちである。

祖国を愛せよ、〈くに〉を守れ、といわれて、その気になるだろうか。
その気になるかもしれない、ならないかもしれない。

ここで〈くに〉というのは、具体的にいうと、政府であり、国会である。
〈くに〉に、政府に、国会にいいたい。
〈くに〉をまもらせるために、どれだけ国民をひどい目にあわせたか、
それを忘れないでほしい。

それを棚あげにして、〈くに〉をまもれ、といっても、こんどは、
おいそれとは、ゆかないかもしれない。

いまの世の中を、これからの世の中を、
〈くに〉がぼくらのためになにかしてくれている、
という実感をもてるような 政府や行政をやってほしいということである

それがなければ、なんのために〈くに〉を愛さなければならないのか
なんのために〈くに〉をまもらなければならないのか、
なんのために ぼくたちは じぶんや愛する者の、
いのちまで犠牲しなければならないのか、
それに答えることはできないのである。

(花森安治)

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この件に関するお問い合わせは下記まで。

▼国際建設技術協会
〒102-0083 東京都千代田区麹町5-3-23ニュー麹町ビル7F
http://www.idi.or.jp/
admin@idi.or.jp

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(参考)▼「単純で危険なmailto:」
「普通WebページのURLをクリックしたときにメールソフトが立ち上がるようにすには、以下のようなmailtoアンカーを使うことが多い。しかし、多くのページでこのように表現されているので、迷惑メールを送ろうとする業者はこれを格好のターゲットとして収集している。」
(http://edb.miyakyo-u.ac.jp/ugawa/mailto.htmlより)
by illcommonz | 2008-02-22 10:50
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