
▼「
マルティン・クラマーのロシアへの国外退去を断固糾弾する」
「3月14日、日本の入国管理当局は、来るべき7月の洞爺湖G8サミットへの反対運動にやってきたドイツのアクティビストであるマルティン・クラマーの入国を拒否し、強制送還を行った。マルティンは、昨年ドイツで行なわれたハイリゲンダムサミットの経験を日本の運動体に伝え、G8への怒りを共有する日本の仲間との交流を深めるために来日しようとしたのである。その際、彼はロシアを経由して、日本に入国しようとした。考えて欲しい、あのチェチェン問題をはじめとしてその抑圧的な体質を国際的に非難されているロシアでさえも、彼の入国、通過を許可していたのである。日本の入国管理当局は、所持金が少ないこと、帰国の切符を持っていないことを理由に、「入国目的が虚偽の疑いがある」としてマルティンを数日間にわたって無理矢理拘束し、監視下に置き、挙げ句の果てに正当な異議申し立ての一切を、そして日本の仲間たちから寄せられた多数の声の一切を無視して、彼を「ロシア」へと強制送還したのである。一体いつから、入国管理当局は、このような理由なき理由で、出入国をする数百万の「外国人」の人権を、「恣意的」に蹂躙できるようになったのだろうか。このような国際基準からみても許されない不当な人権侵害を平然と行える「日本国」が、「人権」(そしてその名の下でのテロリズムとの闘い)を掲げるG8サミットの主催国になるなどというのは、茶番であり、皮肉にもほどがあるではないか!
われわれNO! G8 Actionは、今回の日本政府の不当な対応を糾弾し、以下のことを要求する。
第一に、マルティンを入国拒否した理由を明確に開示し、正式に謝罪せよ。
第二に、再入国を試みようとしているマルティンの入国を即時、無条件に認めろ。
第三に、思想信条にもとづく一切の入国拒否を撤回せよ。反G8行動に参加するすべてのアクティビストの入国を無条件に認めろ。
われわれNo G8 Actionは、グローバル化のもとでの人権侵害、治安/弾圧強化、監視社会化に異議を申し立てるすべての友人たちに訴える。ただちに、在外日本大使館に、また彼の出身国であるドイツ大使館にむけて、日本政府がマルティン・クラマーを「ロシア」へ国外退去させたことへの抗議の意思を表明してほしい。
日本国内では、様々なグループやネットワークが、この事態に対し、既に何らかの行動を起こし、リーガルグループもこの事態に抗議するとともに、G8へ向け、世界からの活動家の入国に備える準備を着々と進めているのだが、国内外において日本政府への抗議活動を展開することが、7月のG8反対運動での国際連帯を成功に導くうえで不可欠である。
われわれの「移動の自由」を、「連帯の自由」を勝ち取るための闘いへの結集をよびかける。」
(
http://linux7.sanpal.co.jp/no-g8/?q=node/54より)