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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼ネグリそこのけのおもしろさ
▼ネグリそこのけのおもしろさ_d0017381_344142.jpgネグリのいないシンポジウムは、
結果として、おもしろかった。
ネグリがいないことをつい忘れて
しまうくらいの、おもしろさだった。
もしこう云ってよければ、それは
ネグリそこのけのおもしろさだった。
それもそのはず、そもそもラウンド
テーブルにかけつけた全国の有象
無象たちは、ネグリにかこつけて、
いま、最もアクチュアルで、かつ、

現在進行形の活動の最前線のことを互いにレポートしあっていたのだから、
それがおもしろくないはずがない。仮にネグリがその場にいたとしても、
ネグリのことなど放ったらかしにして、あのレポート合戦は進んでいただろうし、
ネグリもそういう脱中心的で脱権威的なカモスモス的状況を愉しんだはずだ。
そう、ネグリのいない上野にもカオスモスの雨はちゃんと降り注いでいたのだ
(そしてネグリが来てないのに上野の空にはちゃんとヘリが飛んでたそうだ)

▼ネグリそこのけのおもしろさ_d0017381_422487.jpg

1968年のヴェネチア・
ビエンナーレの占拠事件を
彷彿させる会場。
たとえば、「貧」のセクションでは「ガソリンスタンド・ユニオン」のことが話された。
たとえば、「戦」のセクションでは「合意してないプロジェクト」のことが話された。
たとえば、「共」のセクションでは「長居公園の演劇レジスタンス」のことが話された。

そして、そのなかで告げられた「生存組合」というクリエイティブで大胆な構想に、
驚きと興奮の声があがった。そして、パリからの電話の最後にネグリが告げた
マルチチュードの「組織化」ということばに、新たな民主主義の構築が新たな次の
ステージに向けて進みつつあることを誰もが予感し、未来へのドアが開くのを感じた
はずだ。マルチチュードの共同体はいかなる名前を持つのだろうか?それ以前に
それははたして共同体と呼べるのだろうか?そんなことを考えていたら、ふと、
こんなことばが、ぽっかり頭にうかんできた。

▼ネグリそこのけのおもしろさ_d0017381_423435.jpg
それはすでにもうはじまっているし、僕らはすでにそれに生成変化しつつある。
もはや組織とも共同体とも呼べない互いに特異なることを共にする者たちの集合体
としての「共異体」に、そして、「いきもの組合」に、ネグリよりも速く、ネグリすら超えて、
ネグリのいない、やがて来る未来にむかって、ネグリの思考の彼方で。

▼ネグリそこのけのおもしろさ_d0017381_585486.jpg

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▼ネグリそこのけのおもしろさ_d0017381_4241579.gif[追記]
たとえば、雨宮処凛は、
「ガソリンスタンド・ユニオン」に
ついてこう書いている。
「自分内・内ゲバ」は止めた」
「最近、またまた素敵な労働組合が結成された。それは「ガソリンスタンド・ユニオン」。20代のバイトの若者たちで結成された組合だ。が、会社に組合の結成を通知し、団体交渉を申し入れた3日後、組合員に解雇が通告される。解雇理由は「サブプライムローンの破綻による世界的な景気後退予測の強まり」……。ガソリンスタンドユニオンの連帯集会の告知文には「アルバイトにサブプライム問題の責任を取らせようとするなど勘違いも甚だしい」とある。昨年からのガソリン価格の高騰で、今、多くのガソリンスタンドはセルフ方式に変わっているという。そこで真っ先にクビを切られるのがバイトだ。というか、ガソリンスタンドや多くの飲食業はほとんどバイトで回しているようなものなのに、彼らは業績悪化であっさりとクビを切られてしまう。そんな状況に黙っていないで立ち上がった若者たち。一昨年くらいから多くの若者が全国各地で同時多発的に立ち上がり、フリーターでも1人でも入れる「インディーズ系労組」を次々と結成しているわけだが、そんな姿を見て、自分たちも始めようと労組を訪れる若者たちは後を絶たない。行くたびに新しい顔ぶれがいて、次の「反撃」の作戦を練っている。そこはいつも、はちきれそうな熱気に満ちている。少し前まで、若者たちは不安定で貧乏な自分を責め、人に責められ、世間からはバッシングされ、そうしてたまりにたまった怒りを、自らを傷つけることなどに向けてきた。自分だけが悪いわけではないような気もするけれど、一体誰が悪いのかわからない。怒りと苛立ちに自家中毒を起こした心は「自分内・内ゲバ」のように彼らを蝕む。そう、私たちはずーっと自分自身と不毛な内ゲバをしてきたのだ。しかし、私たちは見つけた。人を1人でも多く蹴落とすことばかりを子どもの頃から叩き込まれてきたけれど、そうじゃない生き方もあるのだ、と。「連帯」や「団結」という、「競争」を強いられてきた私たちから一番遠い言葉はあまりにも新鮮で、そんな純度の高い「連帯」は、競争社会で傷ついてきた若者たちだからこそ、輝いて見えるのかもしれない。」(雨宮処凛)
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「希望は、戦争」(赤木智弘)だなんて云うが、とんでもない話だと思う。まったく同感できない。そうではなく、「希望はスト、希望はデモ、希望はユニオン、希望はコモン」だとそう云いたい。
by illcommonz | 2008-04-03 04:42
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