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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼おいしかったコーヒーの真実
d0017381_1441424.jpg▼「おいしいコーヒーの真実」(原題:Black Gold)

[監督] マーク・フランシス ニック・フランシス
[出演] タデッセ・メスケラ
2006年 イギリス=フランス 78分

[解説]「コーヒーは世界で最も日常的な飲物。全世界での1日あたりの消費量は約20億杯にもなる。大手企業がコーヒー市場を支配し、石油に次ぐ取引規模を誇る国際商品にしている。私たちは「おいしいコーヒー」にお金を払い続けている。しかし、コーヒー農家に支払われる代価は低く、多くの農家が困窮し、農園を手放さなくてはならないという現実。一体なぜ?このパラドックスが最もよく現われているのが、コーヒーの原産国エチオピアだ。その原因は、国際コーヒー協定の破綻による価格の大幅な落ち込み、貿易の不公正なシステム。農民たちは教育を受けることも、食べることもままならず、貧困にあえいでいる。エチオピアでは毎年700万人が緊急食糧援助を受けており、緊急支援に依存せざるを得ない状況にある。しかし、アフリカの輸出シェアが1パーセント増えれば年間700億ドルを創出できる。この金額はアフリカ全体が現在受け取っている援助額の5倍に相当する。必要なのは援助ではなく、自立を支援するためのプログラムなのだ。エチオピアの74,000人以上のコーヒー農家を束ねるオロミア州コーヒー農協連合会の代表、タデッセ・メスケラは、農民たちが国際市場で高品質で取り引きされるコーヒー豆の収穫のために奮闘するかたわら、公正な取引(フェアトレード)を求めて世界中を飛び回る。コーヒー産業の実態を暴きながら、貧困に苦しむコーヒー農家の人々を救おうとするタデッセの戦い。生産者、企業、消費者。コーヒーが飲まれるまでの道のりに、深いドラマがある。1杯のコーヒーを通して、地球の裏側の人々の生活と世界の現実を、あなたは深く知ることになるだろう。」

[予告編] http://www.youtube.com/watch?v=1ZtSo9gje9E
[公式サイト] http://www.uplink.co.jp/oishiicoffee/

アップリンクで映画「おいしいコーヒーの真実」のプレス試写をみてきた。こないだ見た「いのちの食べ方」とはずいぶん対照的なつくりになっていた。「おいしいコーヒーの真実」には、タデッセという主人公がいて、アンフェアなトレードをめぐる統計データが示され、そして全篇にわたって音楽がつけられている。映画は、スターバックスをはじめとする巨大コーヒー産業と市場経済によって翻弄され、踏みつけにされているエチオピアのコーヒー農園の人びとの惨状を伝える。おいしいコーヒーを啜る人々とそのコーヒーのために苦渋をなめさせられている人々という対置法で映画は進んでいく。はじめはドキュメント映画にしては、音楽がややメランコリー的に過ぎると思えなくもなかったが、しかしそれも、いま・そこにある惨状を知れば、決してオーバー・ディレクションとは云えないだろう(特にエンディングの"うた"は胸にせまるものがあった)。また、こうしたドキュメントの場合、下手すれば「アフリカ=虐げられたかわいそうな人たち」という図式をただ再生産するだけに終わる危険性があるが、この映画ではタデッセというエチオピアのコーヒー・アクティヴィストの活動を主軸に据え、「フェアトレード」というオルタナティヴを示すことで、変革の可能性と希望を描いてみせていた。そこに「ジャマイカ・楽園の真実」や「ダーウィンの悪夢」とのちがいを感じた。後半に「2年前の出来事」として、2003年メキシコのカンクンで開かれたWTO(=世界貿易機構)総会のシークエンスが回顧的に挿入されていた。それまで「グリーンルーム」での密室交渉(密談)からしめだされてきたカリブ・アフリカ諸国の代表団たちが一致団結して立ちあがり、総会を「交渉決裂」にもちこんだ会議だ。この一致団結の背景には、カンクンでの反WTOデモで抗議の割腹自殺を図ったイ・ヨンヘの死があり、この死の抗議がカリブ・アフリカ諸国の代表団の心を動かしたと伝えられているが、映画はそこにはふれてなかった。ともあれ、このシークエンスからは、いかにWTOが不公正な国際機関を知ることができるし、グローバリズムへの抵抗の所在を示唆している点でもよいと思った。また、映画の中盤、飢餓にあえぐエチオピアのシダモ地方のシークエンスがあった。この作品は2005年に制作され、2006年に公開された映画なので、この映画公開直後の2006年秋から2007年春にかけて、このシダモの飢餓をめぐってエチオピア政府とスターバックスのあいだで起きた「シダモ事件」のことが取り上げられなかったことが惜しまれる。

*スターバックスの「シダモ事件」については、こちらをどうぞ。

d0017381_148142.jpg▼ビリー神父によるスターバックスの邪悪なレジの悪魔祓い
http://illcomm.exblog.jp/5434654/
▼ビリー神父の悪魔祓いによるスターバックスの改心
http://illcomm.exblog.jp/5478446/

もしこの事件がとりあげられていれば、シダモの飢餓の場面がより強い意味をもち、なおかつ、スターバックスという企業の非道ぶりが明らかになったはずである(パンフレットに掲載されている製作者の談話によると、映画公開時にもスターバックスはこの映画に対するネガティヴ・キャンペーンを行ったそうである。スターバックスは本当に悪魔にとり憑かれているんじゃないのか?)

終映後、アップリンクのスタッフの人たちと話す機会があったので、去年のクリスマスにビリー神父の活動を描いたドキュメント映画が公開されたので、ぜひこれを、今年のクリスマス/バイ・ナッシング・デーにあわせて日本でも配給してもらいたいと頼んできた。実現するとうれしい。もし公開にあわせてビリー神父を日本に呼ぶことができたら、今年のバイ・ナッシング・デーは大いにもりあがるだろうし、クリスマス粉砕鍋集会とビリー神父の悪魔祓いがジョイントしたら、大変なことになる。それだけで一本、映画ができるだろう。

▼「WHAT WOULD JESUS BUY?」(2007年 日本未公開)
http://www.youtube.com/watch?v=sGi21YQFjMM

▼What Would Jesus Buy? (SXSW Starbucks Protest)
http://www.youtube.com/watch?v=zMQetYjbH5s
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by illcommonz | 2008-04-23 14:09
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