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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼「極東のアウトノミストの娘たち」より
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「ジャック、聞こえますか?
従妹さんが泣くので革命ができません。
カア様が起きるので革命ができません。
極東は苦戦しております。」
(高野文子「黄色い本」)

「彼女は毎日、厳密には必要ではない物品のために
なにがしかの金額を費やしている。
家事労働においては、一本のタバコは労働の流れを中断し、
時間を区切る句読点のようなものである」
(ジョバンナ・フランカ・ダラ・コスタ)

「タバコを吸うたびに主婦は労働を拒否する。再生産労働のほんの一瞬の
寸断、あるいは、断続する生の時間のほんの一瞬にも、アウトノミストは、
そこに大げさな価値を見いだしていちいち喜ぶ。このくだりから、極東の
小娘らが不遜にもまねるようになったのは、この世界にある人びとの、
いかなるささいな振る舞いをも、挙措をも、変革の兆し、いや、変革そのもの
と見いだす視点、いちいちよろこぶ態度だったかもしれません。

世界の片隅でおこるどんなことをも、居ながらにして掬いとる、抜け目ない
アウトノミストの娘たちは、グローバリゼーションの予期せぬ結果として、
増殖しつづけ、ますます複雑となり、かろうじて結合し、抜け目なく世界を
凝視しつづけています。

タバコは登録制でないと自由に購入できなくなります。未成年、不埒な子供が
買えないようにするため、だそうです。「女・子供」にはますます手ひどい。
けれでも、仕打ちが手ひどくなればなるほど、私たちは抜け目なくなってゆく。

アントニオ、聞こえますか?
娘さんたちが嗚咽しています。
タバコが吸えないので革命ができません。
極東は苦戦しております。」

(松本麻里「極東のアウトノミストの娘たち」より)

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「現代思想」のアントニオ・ネグリ特集号の中でいちばん好きな文章。
高野文子とダラ・コスタの予期せぬ連帯。こういう仮構に大げさな価値を
見いだし、いちいちよろこんでしまうのは、極東の小僧たちも同じこと。
それしても、登録カードがないと自販機でタバコを買えないのは不自由だ。
白状するが、不埒なイルコモンズは夜中にもう3度ほど自販機を蹴飛ばした。
カードなんて、金輪際、持つつもりはないので、覚悟しとけ!>自販機。

おさん、おさん、聞こえますか?
貧相な顔の治世者がいるので革命ができません。
気の持ち方を軽く、くるりと変えるのが真の革命で、
それさえ出来たら何のむずかしい問題もない筈なのに。
プカプカとタバコすら吸えないので革命ができません。
極東は苦戦しております。

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「革命は、ひとが楽に生きるために行うものです。悲壮な顔の革命家を、私は信用いたしません。夫はどうしてその女のひとを、もっと公然とたのしく愛して、妻の私までたのしくなるように愛してやる事が出来なかったのでしょう。地獄の思いの恋などは、ご当人の苦しさも格別でしょうが、だいいち、はためいわくです。気の持ち方を、軽くくるりと変えるのが真の革命で、それさえ出来たら、何のむずかしい問題もない筈です。自分の妻に対する気持一つ変える事が出来ず、革命の十字架もすさまじいと、三人の子供を連れて、夫の死骸を引取りに諏訪へ行く汽車の中で、悲しみとか怒りとかいう思いよりも、呆れかえった馬鹿々々しさに身悶えしました。」(太宰治「おさん」青空文庫版)http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/305_20174.html
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by illcommonz | 2008-05-13 07:29
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