はじめに、ふた、ありき
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▼「国際交流キャンプ 札幌」
Alternative Village in SAPPORO=TOBETSU [会場] 当別町旧中小屋中学校 (当別町災害防災備蓄センター) [期間] 2008年7月3日-7月6日 (サポーター/スタッフは7月3日-7月9日) 「キャンプには、さまざまな人びとがやってきます。生まれた国もさまざまです。信じている神さまや、ものを考えるときの基準や価値観もさまざまです。文化もさまざま。肌の色もさまざまだし、ご飯の食べ方だってさまざまです。男の人も女の人も、どちらでもない人もやってきます。音楽が好きな人、サッカーしたい人、おいしい物作りたい人、のんびりお話ししたい人、面白い物をあっという間に作っちゃう人…。なんだかわくわくしてきますね。でも、これは特別なことではありません。さまざまな違いを持った人びとが暮らしているのが、わたしたちの社会ではないでしょうか?どのようにすれば多様な人びとが向き合い、尊重し合い、認め合い、共に生きる場をわたしたち自身の手でつくりあげていくことが出来るのでしょうか?わたしたちはより多くの人びとともに、楽しみながらキャンプの地でその試みをおこないたいと考えます。キャンプはあたらしい社会の縮図です。あたらしい村を作りましょう。」 札幌に3番目のキャンプがたちあがった。一晩でフライヤーもできた。 念願のコンバージェンス・センターも、メディア・センターもたちあがった。 万事快調。この数日、あまり寝てないけど、機嫌がいい。キャンプに 行きたくなった人は、まずは、札幌市内にある豊水町小学校跡施設の コンバージェンス・センターへ。イルコモンズは(ちびこもんずも)。 だいたい、そこにいます。今日は、みんなで映画みました。 [参考] キャンプに行こう! 「七月初旬、北海道でキャンプをおこなう。決定している候補地は二ヶ所。七月六日夜~九日まで、洞爺湖に隣接する壮瞥町の「オロフレほっとピアザ」と、豊浦町の「豊浦森林公園」である。場所は未定であるが、七月三~九日まで、札幌市でも千人規模のキャンプが開催される。周知のとおり、七月七日から九日まで、北海道洞爺湖ではG8サミットがひらかれる。それにあわせて、北海道には世界中からとほうもない数の人びとがやってくる。この数年、サミット開催地に数万、数十万の人びとが結集するのは世界の常識である。そして、おなじく常識となっているのが、開催地で設営されるキャンプである。キャンプでは安全な宿泊が提供され、しかも今までみたこともなかったような国際交流の機会がうみだされる。僕らはそれを"オルタナティブ・ヴィレッジ"とよび、今回の洞爺湖サミットでも実現させようととりくんでいる。 サミット反対運動のなかで、もっとも注目をあつめているのが、キャンプである。サミットでキャンプが設営されるようになったきっかけは、二〇〇一年のジェノヴァサミットだ。先述のように、この年のジェノヴァには三〇万人もの人びとがあつまり、抗議活動をおこなった。だが、泊まる場所もなく、人びとは市内のいたるところで公共施設の占拠におよんだ。当然ながら、公衆衛生は悪化し、街は混乱、市内のいたるところで警察との小競り合いがおこった。しだいに警察の弾圧はエスカレートし、抗議行動のさいには、警官が抗議者一名を射殺するという事件さえおこった。以後、サミットは人があつまりにくい僻地で開催されるようになっている。 だが、どんな場所でひらかれても世界中から人はあつまってくる。開催国の運動団体にとって、僻地でも数千、数万の人びとをうけいれられる場所は必要であったし、行政にとっても、ジェノヴァのような混乱はどうしてもさけたかった。そうした経緯から、二〇〇三年のエビアンサミットでは、行政がキャンプ地を提供し、社会運動の側がそれを運営するようになった。その後、二〇〇五年のグレンイーグルスサミット、二〇〇七年のハイリゲンダムサミットでもキャンプが設営され、サミットのたびにキャンプがおこなわれることが定例化したのである。 だが、キャンプの意義は、宿泊の提供という物的なインフラにとどまるものではない。キャンプは、デモや対抗フォーラムとおなじように、それ自体がサミットに抗議する多種多様な表現方法のひとつである。キャンプでは、サミットの世界とはまったく別の空間が作りあげられる。オルター・グローバリゼーション運動のスローガンが「もう一つの世界は可能だ」だとしたら、キャンプはそれを数千、数万の人たちが生活をともにするなかで、「いま、この場で」作ってみようという実験にほかならない。キャンプを"オルタナティブ・ヴィレッジ"とよんだのは、そのためである。 サミットの特徴は二つあった。非民主性と新自由主義。それは、あらゆるものごとを秘密裏に「上から」決定してしまうことや、市場の価値で考えてしまうことを意味していた。キャンプでは、まったく逆のことがおこなわれる。キャンプで催される企画やルールは、すべて一から議論をかさね、みんなで考えて手探りでねりあげられる。財政にしても、入場料や食費はたんに対価をとるということではなく、「○○円以上」というカンパの形式をとる。それは、お金のある人とそうでない人が、お互いに補いあいながらキャンプを運営するという相互扶助の考えにもとづいている。キャンプ内での企画もすべて同じだ。 ・フード(共同炊事) ・音楽祭 ・映画上映会 ・世界サッカー大会 ・各種ワークショップ たとえば、フードひとつをとっても、食材選びの段階からみんなで考えて、みんなで食べる。海外からベジタリアンの人が大勢くるかもしれない、それなら誰でも食べられるように野菜と穀物を中心としたメニューを考えよう、ミルクもきびしい、それなら豆乳にしよう、食器はどうしようか、再利用できるものがのぞましい、なるたけ持参してもらおう、などなど。時間はかかるかもしれない。しかし、そのテマヒマはふだん仕事におわれ、ファーストフードやコンビニで食事をスピーディーにすませなくてはいけない自分たちに、ちょっとした驚きと感動をあたえてくれるだろう。これは一例にすぎず、フード以外のどんな企画も、手作業で作りあげられる。世界中から人があつまってくることを考えると、まだまだこれから予想もできなかったようなアイデアや企画が、ぽつぽつとうまれてくるかもしれない。キャンプは、そうした"オルタナティブ"をひねりだす壮大な実験場である。 いま日本には、大きくいって四つのネットワークがある。 ・G8サミット市民フォーラム北海道 ・G8サミットNGOフォーラム ・G8サミットを問う連絡会 ・反G8北海道(アイヌモシリ)連絡会 上の二つは、サミットに反対の立場はとらない。むしろ、北海道ローカルの問題をサミットとつなげて考えてみたり、政策提言をつうじてサミットを市民に開かれたものにしたりすることをめざしている。下の二つは、大ざっぱにいって、サミットに反対の立場を表明している。これまでキャンプの話をしてきたが、僕らは「G8サミットを問う連絡会」のなかでも、とくにキャンプに関心をもったメンバーで作った「インフォセンター/キャンプワーキング・グループ」である。これから六月末から七月にかけて、東京や北海道ではいくつものとりくみがあるが、これからチケットをとろうという方々に、ぜひとも目安にしてほしいのは、七月五日の「ピースウォーク」である。この日、サミットにとりくむ上記のネットワークすべてが札幌市に結集することを呼びかけている。おそらく、今回のサミットでもっとも大きなイベントになるだろう。七月初旬は北海道へ。まずは、テントと寝袋、食器をもってキャンプにかけつけよう。そして、みんなで鋭気を高めて、デモやフォーラムに出発しよう。」(栗原康「Let's Camp! 七月、北海道でお会いしましょう」より)
by illcommonz
| 2008-06-30 03:25
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