はじめに、ふた、ありき
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警備は過剰だったが、事案は軽微で、違法性は軽微だった...
今朝(2008年8月23日)の新聞各紙もそう報道してる。 以下、今朝の朝刊より。 ▼「逮捕の4人 起訴猶予に サミットデモ」 「7月の北海道洞爺湖サミットに合わせて札幌市で行われたデモ行進の際、違法なデモを扇動したなどとして、札幌市公安条例違反や公務執行妨害の容疑で逮捕された、札幌市のディスクジョッキーや外国通信社のカメラマンら日本人四人について、札幌地検は22日までに、違法性の程度が軽微だとして起訴猶予処分とした。また新千歳空港の入国審査場で禁止されている写真撮影をしようとし、制止した入国審査官の頭を壁に押しつけるなどして公務執行妨害の現行犯で逮捕された韓国の労働組合員と、JR新千歳空国駅で切符を買わずに改札口を通ろうとして、建造物侵入の疑いで逮捕された米国人男性の二人も起訴猶予とした。」(「北海道新聞」第三社会面2008年8月23日) ▼「デモの4人、起訴猶予に」 「北海道洞爺湖サミットに反対する非政府組織(NGO)を中心としたデモなどで、道警が公務執行妨害などの容疑で逮捕したカメラマンら計6人について、札幌地検は22日、同日までに全員を起訴猶予にしたと発表した。いずれも事案が軽微なためという。デモ関連の逮捕者は4人。7月5日、札幌市中心部で行われたデモの取材中に、警備中の警察官の腰をけったとして、道警は、ロイター・ジャパンの男性カメラマンを公務執行妨害容疑で現行犯逮捕。ほかの3人を、道公安委員会の許可したデモの条件に違反して隊列を広げようと扇動したなどとして、札幌市公安条例違反の容疑などで現行犯逮捕していた。(「朝日新聞」道内版 2008年8月23日) ▼「サミット前デモ逮捕、起訴猶予 東京の男性ら4人」 「札幌地検は22日、北海道洞爺湖サミット直前の7月5日に札幌市で行われたデモの際に公務執行妨害容疑などで逮捕された東京の男性(42)ら参加者3人とロイター通信のカメラマン(48)を起訴猶予としたと発表した。4人は7月中に処分保留で釈放されていた。また、7月4日に新千歳空港の入国審査場で公務執行妨害容疑で逮捕された韓国人男性とJR新千歳空港駅への建造物侵入容疑で逮捕された米国人男性も起訴猶予となった。」(「毎日新聞」社会面 2008年8月23日) 「起訴」ならまだしも、「起訴猶予」がニュースになることはあまりない。「不起訴」が早期に決着したこともふくめ (「違法性が軽微」ならもっと早くてもよかったはず)、こうしたやや異例の報道が行われたことは、「札幌サウンドデモ7.5救援会」の活発なアクション (「事案が軽微」だったのに逮捕の際に実名報道をした「毎日新聞」社に謝罪を求める要請を行い、昨日それに対する回答があったようです)と、「7.5 ピースウォーク逮捕者の不起訴を求める要請書」のコールにレスポンスを返してくれた賛同270団体が、のびのびと示したみせたデモクラシーの表現の力によるものだと思ってます。まさに「デモクラシーとはこういうもの」「沈黙=死、表現=力」です。そして今回の一連のことを通じ、「人びとがつながれば、負けることはない」「メディアをうらむなメディアになれ」といった言葉に、これまでにも増してリアリティと重みを感じることができました。 この体験と感覚を多くの人たちと少なからず共有できたとすれば、そして自分がこしらえた「イルコモンズ」という名の、すこし変で、 分けてもへらない、ちょっとこまった共有物が、そのメディアの一部になることができていたのだとしたら、「メディア・アクティヴィスト」としても、「アクティヴィスト・アーティスト」としても、これに勝るよろこびはありません。それが、本来なら一文の得にもならない逮捕から生まれた値千金の意味だったと思ってます。救援会と賛同団体の方、どうもありがとうございました。 [左上] RLL制作 「FREE ILLCOMMONZ」Tシャツ [左下] はらだゆきこ制作「FREE ILLCOMMONZ」カンバッジ [右] Independent Media Japan 制作 「7.5 Protest Statement」 これからしばらくは、この体験と感覚をより多くの世界(特に海外)に届けるため、いろんな人たちと協働しながら、今回の一連の出来事を映像のかたちで表現してゆこうと思っています。 テーマは4つです。 ▼「This is What Democracy Looks Like (=デモクラシーとはこういうもの)」 ▼「Silence is Death / Art is Power (=沈黙は死、表現は力)」 ▼「The People United Will Never Be Defeated (=人びとがつながれば、負けることはない)」 ▼「Don't Hate the Media. Become the Media (=メディアをうらむな、メディアになれ 」。 これはいずれも海外のアクティヴィズムから学んだもので、今度はこちらからそれにレスポンスを返していく番だと思っています。そういえば、海外のあるデモの現場で、こんなコール&レスポンスがあったというのを読んだことがあります。「あれをくれ、4つのあれをくれ、レスポンスをかえしてやるぜ!」。この「4つのあれ」が何のことなのか、いろいろ人に聞いてみたのですが、よく分かりません。しかし、知らないことや分からないこと(これには「どうなるか分からないこと」も含まれる)を「生活の基本」として受け入れ、「人間誰しもあやまちを犯す」ということを認めるのが「新しい反資本主義」なので、この「4つのあれ」を勝手に(大胆に?)想像して、上に書いた「4つのテーマ」にまとめました。今回、逮捕されたのが4人(しかもひとりはメディア)だったので、断固、4つにまとめました(前のエントリーで「いや、4つだ、4つくれ」と書いてたのは、これのことでした。そして、これはあくまで「まとめ」で「総括」というほどのものではないです。それはともかくも)。大切なのは、 「デモクラシーとは何か?」 (What is Democracy?) という学問的定義や解説ではなく、 「デモクラシーとはこういうものだ」 (This is What Democracy Looks Like)と それを目に見えるかたちで示すこと、 それを耳で聞こえるかたちで示すこと、 その空気を吸える場をつくること、 その情動を感じれる直接行動をつくること、 子どもたちにも分かるようなかたちで 示してみせること、だと思います。 [写真] 「のびのびイルコモンズデモ」 (2008年7月12日 高円寺) デモクラシーは議会や投票所のなかにはない、デモクラシーはひとりひとりの具体的な直接行動とその多様で雑多な表現と共にある。それは路上から騒音とともにはじまり、何度でもくりかえされる。デモクラシーのはじまりの風景とそこで鳴っていた音(それは、とんでもなくうるさくて、やかましいものだったはずだ)を呼びもどし、コモンとしてのデモクラシー(それは、とんでもなくめんどくさくて、おそろしく時間がかかるものだったはずだ、でも、そこが尊い)を、もう一度、とりもどすこと。やっぱり、それが、これからの仕事=共同作業です。 2008年8月23日 イルコモンズしるす
by illcommonz
| 2008-08-23 21:34
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