はじめに、ふた、ありき
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カゼで寝こんでいたあいだに、イラク戦争が終わったらしい。 イエスメンはいい仕事をした。 ▼「『イラク戦争終結』!? 偽NYタイムズ紙」 「イラク戦争終結」「ブッシュ氏を国家反逆罪で起訴」などと見出しを打った本物そっくりの米ニューヨーク・タイムズ紙が十二日、ニューヨーク市内の路上で大量に無料配布され通勤客の目を引いた。当のニューヨーク・タイムズ紙は「本物でなく、事実を調査中」と当惑している。米メディアなどによると偽新聞をつくったのは進歩派の団体「ザ・イエス・メン」。十四ページのカラー刷り。社説や広告まですべてが「偽物」。日付は二〇〇九年七月四日(米独立記念日)。数千人の“ボランティア”が動員されロサンゼルスなどと合わせ、全米数カ所で合計百二十万部を配ったとみられる。同団体の関係者はロイター通信の取材に対し、紙面化した内容は「ぼくらの夢」といい「オバマ次期政権に、政権を託された理由を念押ししたかった」と答えているという。」(「東京新聞」2008年11月13日) ▼「「イラク戦終結」「ブッシュ氏訴追」偽NYタイムズ、120万部配布」 「「イラク戦争終結」-。米ニューヨーク市マンハッタンなどで12日朝、1面にこんな見出しを掲げた「ニューヨーク・タイムズ」特別版が無料配布された。といっても日付は2009年7月4日。左派系の活動団体が制作した題字も体裁もそっくりな偽物だ。ただ、発行部数は120万部と本物の100万部を上回った。偽ニューヨーク・タイムズ紙はこのほか、実際には存在しなかったイラクの大量破壊兵器問題をめぐり「ライス前国務長官が謝罪」「ブッシュ前大統領が反逆罪で訴追された」とも報じた。さらに、本物の紙面で題字の左横に載せている「掲載に値するすべてのニュース」という有名な標語が偽タイムズ紙では「(私たちが)掲載したいすべてのニュース」にパロディー化されるなど手が込んだ作り。元ニューヨーク・タイムズ紙記者は「(新聞関係の)コレクション・アイテムになるだろう。タイムズ紙への深い敬意でもある」と"評価"した。発行元の団体によると、準備には半年間かけ、配布には大勢のボランティアが参加したという。」(「産経新聞」2008年11月13日) ▼THE YES MEN の「ニューヨーク・タイムズ」公式サイト http://www.nytimes-se.com/ ▼その日本語自動翻訳版 http://translate.google.co.jp/translate ▼PDF配布版(9.7MB) http://www.nytimes-se.com/nytse/wp-content/uploads/NYTimes-SE_spreads.pdf ▼ABCテレビのニュース [YouTube] Iraq War Ends - New York Time http://jp.youtube.com/watch?v=vImfmEzB680 ▼NBCテレビのニュース [YouTube] New York Times Announces 'Iraq War Ends' BUT WAS A FAKE! http://jp.youtube.com/watch?v=i_8mUNWbJdY ▼CNNテレビのThe Yes Menへのインタヴュー [YouTube] FAKE NY TIMES hoax on CNN (The Yes Men) http://jp.youtube.com/watch?v=dO6Oi3XUYgg ▼新聞についての街頭インタヴュー [YouTube] Reactions On The Street: Fake New York Times http://jp.youtube.com/watch?v=R8I4fFLqfXg ▼新聞についてのコメントビデオ [YouTube] "IRAQ WAR ENDS" New York Times Review http://jp.youtube.com/watch?v=o6B1poWsW-8 ▼デモクラシーナウのニュース (6分45秒あたりから) "Yes Men" Spoof NYT, Denounce Iraq War in Latest Hoax http://www.democracynow.org/2008/11/13/headlines#12 ▼Laughing Squid の特集 The Yes Men Distribute Fake New York Times:“Iraq War Ends” http://laughingsquid.com/the-yes-men-distribute-fake-new-york-times-iraq-war-ends/ かつてキングは「私には夢がある」と語ったが、「テロとの(終わらない)戦争の時代」の今は、想像力と創造力をいっしょにはたらかせて、みなで共にこういう「夢をみる必要がある」のであって、The Yes Men とその大勢のボランティアたちが、「進歩派の団体」、もとい、「プログレッシヴなアクティヴィスト」として今回やったのは、「ファンタジーの時代における政治」でダンコムが書いていたようなことだと思う。 「プログレッシヴはなすべき多くのステップをもっている。わたしたちは、地に足をつけ、この国のリアルな地勢を明確に理解することで、それを実行しなければならない。しかし、わたしたちは夢見る必要もある。というのも、夢なしでは、わたしたちは自分たちが向かう先を知ることができないからだ。なんらかのリアルな政治的インパクトを与えるためには、プログレッシヴが抱くさまざまな夢が大衆的な夢にならなければならず、この夢が人びとがすでにもっている夢と響きあいさえすれば、おのずとそうなるだろう。しかしプログレッシヴの夢が大衆的なものになる機会をつくるには、この夢が展示される必要がある。わたしたちのさまざまな夢を、わたしたちの手のなかにおしこめ、わたしたちの小さなサークルのなかにとじこめたままでは善をなしえない。それらの夢は、開かれ、切り結ばれ、実行され、そして、山の頂からの声のように、こだまを響かせければならない。」スティーヴン・ダンコム「ファンタジーの時代における政治」 The Yes Men とその大勢のボランティアたちは、大衆の夢と切り結ぶことができるアクティヴィストの夢を「活字」にし、新聞というかたちで「展示」してみせたわけである。「活字にしたいすべてのニュース (All the news We hope to print」)を掲載する新聞とは「夢の新聞」に他ならない。スペクタクルの時代のアクティヴィズムは、政治的なインパクトを与える表現と対抗的なファンタジーをこれまで以上に必要とする。マスメディアはそれを「プロパガンダ」と呼ぶだろうが、僕らはそれを「カルチャー・ジャミング」と呼ぶ。 [参考] ▼「ハードディスクとともに過ぎ去りぬ、されど、抵抗は豊かなりき」 「イルコモンズのふた」(2006年9月6日) http://illcomm.exblog.jp/3903902/ ▼「ハイテクで「武装」する反グローバリズム活動家たち」(2003年) 「ホットワイアード」(2003年9月3日) http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20030903206.html [追記] 大統領職をはなれたブッシュを「国家反逆罪」で訴追するのもいいが、 それよりもハーグの国際刑事裁判所(ICC)にひっぱりだして、世界中みんなで とっちめてやるのが、イルコモンズの夢である。
by illcommonz
| 2008-11-16 10:47
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