はじめに、ふた、ありき
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▼[YouTube] MC Yogi: Obama '08 - Vote for Hope http://jp.youtube.com/watch?v=3iojPaw8yX0 これはよくできたビデオクリップだと思うし、こないだのオバマの勝利演説のスピーチもよく書けてたと思う。直接民主主義者としては、議会制民主主義や大統領制は支持できないけど、これらがよいものだということは認めないわけにはいかない。もちろんオバマがよい政治ができるかどうかはまた別の話である。 ....................................................................................... ▼「オバマの勝利演説」(抜粋) 「この国の民主主義の力を未だに疑う人がいるなら、今晩こそがその人たちへの答えです。この国が見たこともないほどの大行列が今日、あちこちの学校や教会の周りに伸びていました。並んだ人たちは3時間も4時間も待っていた。人によっては生まれてはじめての経験でした。今度こそは違う、と信じたから、今度こそ自分たちの声が違う結果を作り出せる、と信じたから、だからみんな並んだのです。そしてそうやって並んだ人たちが今夜、疑り深い人たちに答えを示したのです。老いも若きも、金持ちも貧乏人も、そろって答えました。民主党員も共和党員も、黒人も白人も、ヒスパニックもアジア人もアメリカ先住民も、ゲイもストレートも、障害者も障害のない人たちも。アメリカ人はみんなして、答えを出しました。アメリカは今夜、世界中にメッセージを発したのです。私たちは今まであまりにも長いこと、あれはできないこれはできない、と言われてきました。可能性を疑うよう、シニカルに恐れを抱いて疑うように言われ続けてきました。けれども私たちは今夜、アメリカに答えをもらったおかげで、手を伸ばすことができたのです。歴史を自分たちの手に握るため。より良い日々への希望に向けて、自分たちの手で歴史を変えるために。私たちは今夜、この夜、再び証明しました。この国の力とは、もてる武器の威力からくるのでもなく、もてる富の巨大さからくるのでもない。この国の力とは、民主主義、自由、機会、そして不屈の希望という私たちの理想がおのずと内包する、その揺るぎない力を源にしているのだと。 これから何世代にもわたって語り継がれるいろいろな物語がありました。けれども私が今夜なによりも思い出すのは、アトランタで投票したひとりの女性の物語です。彼女はほかの何百万という人たちと同様に、この選挙に自分の声を反映させようと行列に並びました。ただ1つだけ、ほかの人と違うことがあります。アン・ニクソン・クーパーさんは106歳なのです。奴隷制が終ってから一世代後に、彼女は生まれました。道路を走る自動車もなければ、空を飛ぶ飛行機もなかった時代です。その時代、彼女のような人はふたつの理由から投票できなかった。女性だから。そして皮膚の色ゆえに。 さらに私は今晩、アメリカで生きた100年以上のあいだにクーパーさんが目にした、ありとあらゆる出来事を思っています。心を破られるほどの悲しみ、そして希望。困難と、そして、進歩。そんなことはできない、と言われ続けたこと。にもかかわらず、ひたむきに前進し続けた人たちのこと。あのいかにもアメリカ的な信条を掲げて。Yes we can 私たちにはできる、と。女性は沈黙させられ、女性の希望は否定されていた時代にあって、クーパーさんは生き続け、女性が立ち上がり、声を上げ、そしてついに投票権に手を伸ばすのを目撃したのです。Yes we can。私たちにはできるのです。アメリカの大草原に絶望が吹き荒れ、大恐慌が国を覆ったとき、クーパーさんは「新しい契約(=ニュー・ディール)」と、新しい仕事と新しく共有する目的意識によって、国全体が恐怖そのものを克服する様を目撃しました。Yes we can 私たちにはできるのです。 この国の湾に爆弾が落下し、独裁が世界を支配しようとしたとき、時の国民が立ち上がり、偉業を達成し、そして民主主義を救うのをクーパーさんは見ていました。Yes we can 私たちにはできるのです。クーパーさんはモンゴメリでバスが黒人を差別するのを知り、バーミングハムで警官が消火ホースの水でもって黒人を抑圧するのを知り、(流血のデモ行進が行われた)セルマの橋を知り、そして、アトランタからやってきた牧師と時代を共有しました。アトランタからやってきたその牧師は人々に「We shall overcome」と語った。Yes we can 私たちにはできるのです。 人が月面に着陸し、ベルリンでは壁が崩壊し、われわれの科学と想像力によって世界はつながりました。そして今年、この選挙で、彼女は指でスクリーンに触れ、そして、投票したのです。なぜならアメリカで106年生きてきて、幸せな時代も、暗い暗い時代も、このアメリカでずっと生きてきて、クーパーさんは知っているからです。このアメリカという国が、どれほど変われる国なのか。Yes we can 私たちにはできるのです。 アメリカよ、私たちはこんなにも遠くまで歩んできました。こんなにもたくさんのことを見てきました。しかし、まだまだやらなくてはならないことはたくさんあります。だから今夜、この夜、改めて自分に問いかけましょう。もしも自分の子供たちが、次の世紀を目にするまで生きられたとしたら。もしも私の娘たちが幸運にも、アン・ニクソン・クーパーさんと同じくらい長く生きられたとしたら。娘たちは何を見るのでしょう? 私たちはそれまでにどれだけ進歩できるのでしょうか? その問いかけに答えるチャンスを今、私たちは手にしました。今、この時こそが、私たちの瞬間です。今、この時にこそ、私たちは人々がまた仕事につけるようにしなくてはなりません。子供たちのために、チャンスの扉を開かなくてはなりません。繁栄を取り戻し、平和を推進しなくてはなりません。今、この時にこそ、アメリカの夢をとりもどし、基本的な真理を再確認しなくてはなりません。大勢の中にあって、私たちはひとつなのだと。息をし続ける限り、私たちは希望をもち続けるのだと。そして、疑り深く、悲観し、否定する声に対しては、そして、そんなことできない、という人たちに対しては、国民の魂を端的に象徴するあの不朽の信条でもって、必ずやこう答えましょう。 Yes we can 私たちにはできるのです。」 ........................................................................... このスピーチの白眉は、アン・クーパーの体験とその目を通して米国のこの百年の歴史を物語りなおしたところだと思う。実のところ、若いオバマがみずから語ることのできる歴史はきわめて限られている。そこでアン・クーパーの目を借りたわけだが、もとより伝統的な黒人社会においては、歴史は読むものではなく、年長者から年少者へと語り伝えられるものであるから、これはある意味、正道をいくものである。黒人の立場から米国の歴史を物語ることについて、鶴見俊輔はこう書いている。 「ひとりの黒人を新大陸にもたらすまでには五人の黒人が途中で死んだという推定を考慮にいれるならば、七千万人のアフリカ黒人がかれらの国からもぎとられたものと言える。この七千万人の立場から南北アメリカ史が書かれるまでは、アメリカ史は書かれたとは言えない。その7千万人の黒人の立場に私をおくことができるとは思えない。同時に、その七千万人の黒人を考えることなしに、北米の思想を論じることはできないということを、忘れたくない。」(鶴見俊輔「北米体験再考」) だが、それはアメリカ史だけに限った話ではなく、世界史もまた同様であるし、また忘れられてはならないのは、黒人だけではない。たとえば、この短いビデオクリップがそれを教えてくれる。 ▼[YouTube] This is Democracy http://jp.youtube.com/watch?v=FS4RF8Sh6gg
by illcommonz
| 2008-11-18 07:04
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