▼
「麻生首相、金融サミットの成果強調「歴史的なものだった」」
「麻生首相は15日午後(日本時間16日朝)、ワシントンで記者会見し、「金融サミット」について、「今回の会合は、歴史的なものだったと後世言われると思う。金融危機への短期、中期の対応について、具体的で、行動的だったというのは高く評価すべきだ」と成果を強調した。そのうえで、「日本として、今回の成果を具体的な行動に移していかねばならない。新しい世界経済と金融に対応した国際的なシステムの実現に向けて、引き続きリーダーシップを発揮したい」と述べた。首相は、サミットで金融危機に陥った国に対するIMF(国際通貨基金)の支援策を日本が後押しするため1000億ドル(約9兆7000億円)の資金を融資する方針を表明したことを説明。「すべての国の政策協調によって、ドル基軸通貨体制を支える努力を払うべきだ」と述べたことを明らかにした。(読売新聞 2008年11月16日)
とか自分では思ってるらしいが、実際はこうだろう。
▼
「三部会としてのG20サミット-説明不可能な「不都合な史実」」
「日本が10兆円手土産に参上したことは、これは、アナロジーに沿って言えば、三部会の貴族階級が、「それならオレが国王のためにカネを出そう」と言ったに等しく、これを材料に、国王(米国)は市民階級(中・印・伯・露)に、「貴族も無理して出してるんだから、お前らももっとカネを出せ」と言えるという筋書きになる。あれほど特別会計には余剰な資金はないと言い、2,200億円の社会保障費削減分を埋める財源はないと言い、消費税を上げるしか社会保障にカネを回す方途はないと言いながら、米国が出せと言った途端に、「ハイわかりました」とポンと10兆円が飛び出してくる。消費税1%で2兆円だから、10兆円では消費税5%分になり、つまり、日本の1年間の消費税の税収全てが、ここで一気に米国に差し出される勘定になる。社会保障費を削りながら、地方の病院を潰しながら、健康保険料を引き上げながら、高齢者の年金から医療保険料を毟り取りながら、米国には気前よく10兆円が差し出される。否、10兆円ではなかった。三菱UFJが先に手付金を1兆円(モルスタに)払い込んでいたから、全部で11兆円になる。この事実は、奇想天外で説明不可能な「不都合な史実」として、 23世紀も、24世紀も、人類が滅びるまで、永久に世界中で語り継がれることだろう。An Inconvenient Truth of Japanese History。(「世に倦む日日」2008年11月16日)
たしかに歴史にのこるムダづかいだろう。