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いる・こもんず 【普通名詞】 01| ありふれて変なもの 02| 扱いにこまる共有物 03| 分けても減らぬもの 04| 存在とは常に複数で他と共にあり、狂えば狂うほど調子がよくなる
はじめに、ふた、ありき

イルコモンズ編
見よ ぼくら
四人称複数
イルコモンズの旗
(Amazon.comで
大絶版廃刊中)
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▼アテネの火とニューヨーク・コーリング
▼new school protest 19 december 2008

http://www.youtube.com/watch?v=jIxrYTG8dng
勝利のよろこびを分かち合うニュースクール大学の学生たち
映像のいちばん最後に「これははじまりにすぎない」という
ことばを聞きとることができる。

ニューヨークのニュースクール大学の占拠は、学生たちの勝利でひとまず終結したらしい(やった!いいぞ!)。占拠中の大学のなかの様子を伝えるYouTubeの映像を見ていたら、選挙中の建物のなかに、9月のウォール街のデモで偶然再会した知り合いがいた(!)ことが分かり、さらに上の映像のなかで勝利をよろこぶ姿を見ていたら、あらためてエールを送りたくなったので、この占拠の勝利を次に伝えるために、予知的知性を感じさせる彼/女たちの声明文を日本語に訳しておくことにした。

以下、転載・引用歓迎。
..............................................................

「ニュースクール大学の越境する占拠・声明文」(全文・日本語訳)

ニューヨークより

わたしたちは、いま、ニュースクール大学を占拠しました。

わたしたちは、この空間を、わたしたちと、わたしたちに賛同するすべての人びと、
そして、あらゆる自律的な活動のために、解放しようと思います。

わたしたちは、この大学の奪取によって、いまギリシャやイタリア、フランス、スペインで、
大学や路上を占拠している人びととの連帯をハッキリしたかたちで示したいと思います。

この占拠は、大学の企業化や教育の貧困といったニュースクール大学の個別的な状況へのレスポンスとしてはじまりましたが、危機に瀕しているのは、なにもこの大学だけでなく、ニューヨーク全体がそうなのです。私たちのうちの多くの者は、家賃をやりくりすることができず、居場所を失くし、生活費すらろくにないまま、これから数ヶ月のあいだに、そのうちの数千人が仕事を失なうことになるでしょう。

つまり、こうした耐えがたい状況は、わたしたちの大学や街だけでなく、わたしたちのあらゆる社会関係の場において、資本主義が存在するところならばどこにでも存在するような、きわめて一般的なものだということを強調したいのです。

したがって、今夜、ニュースクール大学ではじまったことは、この場に限られることではないし、また、そうあってはならないのです。

この危機の時代に生きるわたしたちは、この占拠によって、ニューヨークや合衆国全土での動きを連動させ、占拠や封鎖、そしてストライキの来たるべき波を起こしたいと思っています。

確実にいえるのは、

こ・れ・は・ま・だ・ほ・ん・の・は・じ・ま・り・に・し・か・す・ぎ・な・い

ということです。

ギリシャ、イタリア、フランス、スペイン、そして、来たるべき反乱へ、

ニューヨークから、愛と連帯をこめて

ニュースクール占拠委員会

▼New School Occupation 1

http://www.youtube.com/watch?v=gWFJpVqNjec
「STUDENT UNITED WE'LL NEVER BE DEFEATED!
(=学生がつながれば決して負けることはない」というチャントがいい!

From New York City

We have just occupied New School University.

We liberate this space for ourselves, and all those who want to join us,
for our general autonomous use. We take the university in explicit
solidarity with those occupying the universities and streets in Greece,
Italy, France and Spain.

This occupation begins as a response to specific conditions at the New
School, the corporatization of the university and the impoverishment of
education in general. However, it is not just this university but also
New York City that is in crisis: in the next several months, thousands
of us will be losing our jobs, while housing remains unaffordable and
unavailable to many and the cost of living skyrockets.

So we stress that the general nature of these intolerable conditions
exists across the spectrum of capitalist existence, in our universities
and our cities, in all of our social relations. For this reason, what
begins tonight at the New School cannot, and should not, be contained here.

Thus: with this occupation, we inaugurate a sequence of revolt in New
York City and the United States, a coming wave of occupations,
blockades, and strikes in this time of crisis.

Be assured, this is only the beginning,

With solidarity and love from New York to Greece,
To Italy, France and Spain,
To the coming insurrection.

- New School Occupation Committee

http://mail.kein.org/pipermail/nettime-l/2008-December/001108.html

▼Live From The Occupation Part One

http://www.youtube.com/watch?v=45HAmiCvrUc
(*占拠中のニュースクール大学のなかの様子、
表情や声の明るさが、現場の解放的な空気をよく伝えている)

今回の占拠には、オバマがこれから主導してゆくという「変革(change)」とは別の、もうひとつの、下からの「変化の兆し(signs of change)」をみてとることができる。しかし、彼/女らが云うように、これはまだ、ほんのはじまりにしかすぎない。暴走した資本主義と新自由主義のグローバル化が、そのしわ寄せとしておしつけてきたこの「大恐慌」の時代、ギリシャのアテネで点火された新たな「反乱の火」が、オリンピックの聖火のように、これから地球をゆっくりと何度も何度もリレーしてゆき、やがてグローバルなインティファーダ(=民衆蜂起)の静かな波が起きることを、誰が待望せずにいられるだろうか。これからはじまるかもしれない二十一世紀の「スローな革命」や「権力をとらない革命」のなかに、あの「もうひとつの世界」や「革命後の世界」がそのつど、イベントやプロジェクトのかたちをとりながら散発的に立ちあがり、互いにネットワーキングしたり、エグザイル(=越境)したりしながら、「帝国よりも長くゆるやかに」持続してゆくことを待望しながら、ともかく今はいつでもバトンを受けとれるように、その準備をはじめておこうと思う。急ぐ必要はないし、むしろ急がないほうがいい。マルコスが諭すように「共に行動するなら、いちばん歩みの遅いものに歩調をあわなければならない」し、同じく、ソローが諭したように「足なみのそろわぬ人をせめてはいけない、その人は自分がきいているのとは別のもっと立派な太鼓の響きをきいているのかもしれない」のだから。それに、長続きする持続可能な代案は、ゆっくりと時間をかけないとみえてこないもので、ファーストフードのようにすぐにはでてこない。定額給付金のように、すぐに出てくるジャンクな代案は、その分すぐに消費されて、あっという間に消えてしまうのが関の山だ。

 ところで、二十一世紀の持続可能な「占拠/たてこもり/座り込み/ひきこもり」に必要なもの、それはなんだろう。沖縄の座り込みに参加したときから、ずっとそれを考えているのだが、まずはインターネットとYouTube、webカメラ、Skype, それからコピーライトのない歌や音楽、映画、ドラムサークル、合意形成会議、親密圏、ハンディカム、ラディカル・パペット、裁縫道具、編み物、刺繍、野菜、穀物、お菓子、紙、ペンキ、スプレー、自転車、寝袋、それと、デモクラシーについての本や詩、あとはなんだろう?まぁ、これは、ゆっくり時間をかけて考えよう。

 それはともかく、どんな火もいつかは必ず消え、そして、どんな波も必ずいつかはひいてゆくように、占拠も必ずいつか終わる。終わらない占拠はない。占拠のなかで一生暮すことはできない。これからさまざまな場所で散発的に、かつ断続的に起きてくる新たな占拠やストライキが、願わくば「人類の衣食住」そして「労働」の意味をもういちど問い直し、その「原点にむかって進む」ようなキャンプにならんことを願わずにいられない。「狂った繁栄とショッピングの時代よ、さよなら」だ。例によって日本でやや遅れてそれがはじまるのは、来年のメーデーあたりかもしれない。来年の5月がたのしみだ。

春よこい!ゆっくり来い!

STUDENT UNITED YOU WILL NEVER BE DEFEATED!
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[追記] これからひろがってゆく二十一世紀の反乱の波は、
前にこのブログに書いた「ギフト・エコノミー」のようなかたちで、
ゆっくりと波及してゆくと思う。

 【ギフト・エコノミー(=贈与経済2.0)】
 財は集中させるものではなく、
 つねに循環させるものであり、
 このサイクルの中心にあるのは
 「いつか、どこかで、だれかが・・・」という
 他者からの贈与への信頼と想像力である。

 不確実なシステムだが、
 それを「待ち望んでいる」あいだは
 ずっと「希望」が消えない、
 ゆっくりとゆるやかに進行する、
 もうひとつのスローな経済システムである。
 (イルコモンズ)
by illcommonz | 2008-12-22 03:42
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