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![]() というイルコモンズが書いた評論文の載った雑誌がでた。 いまごろ本屋に並んでるはずだ。 ▼「鶴見俊輔 いつも新しい思想家」河出書房新社 「戦後思想の中心であり、今日ますます重要性を 増している鶴見俊輔。いま新たに、その軌跡と思想 をたどり、核心と可能性に多面的に迫っていく入門 書にして決定版。対談・執筆=中井久夫、吉本隆明、 黒川創ほか」 ほかに、四方田犬彦、海老坂武、上野俊哉、福住廉、酒井隆史、松本麻里といった人たちが文章を書いている。ちなみに「限界芸術の今日的アクチュアリティー」(文=福住廉)では、高円寺「素人の乱」の陽光くんのことがとりあげられていて、「山下陽光こそ、限界芸術の今日的アクチュアリティーをもっとも如実に体現していると思われる」と評されていた。なるほど同感。さすが福住廉は目配りがゆきとどいている。「ポスト〈帝国〉アート」時代の新たな美術批評の波が起きることを期待せずにはいられない。それはともかく、この本でいちばんよかったのは、「鶴見俊輔自選アンソロジー」のなかでみつけた次の詩句だった。 まちがいはどこへ行くか 遠くはるかに 世界をこえて とびちってゆく 世界はなんと小さく見えることか 錯誤をだきとることの できるものは なんとおおきいか 鶴見俊輔「まちがいはどこへゆくか」 ということで、今年の書きもの仕事はこれでうちどめ。ふりかえってみると、今年は「現代思想」「美術手帖」「VOL」「インパクション」「オルタ」のほか、「素人の乱」に文章を書き、いくつか本の装丁もやったが、結局、自分の本は今年もでなかった。たぶん来年もでないだろう。そもそも「本屋のどの本棚(テーマ・カテゴリー)に並べればよいか分からないようなシロモノは本にならないし、売りものにならない」という、新自由主義的で、売り場(市場)原理主義的な規範はいまなお健在である。これまで何度か本を出す話はあったが、かならず最後はいつも、こういう理由で企画が流れた。もういっそのこと、ここまできたからには、このまま本を出さず、日々、ネットという「世界最大の公共図書館」に際限なく文を寄贈し続けるというのも、わるくない考えかもしれない。いまはまだ過渡期で、本として出版されたものが、もっぱら評価の対象となっているが、「Web2.0」以後の人文・社会科学の世界では、ウェブ上にあるものも本と同等のもの、あるいは、本以上に検索・参照されるべきアーカイヴ・ドキュメントとして扱われるだろう。今のこの過渡期をうまくやりすごして、このまま本を書かずにすますことができれば、勿怪の幸いである。「万国の著書なき書き手たちよ、あともう一歩だ」。目利きの出版社や腕利きの編集者に恵まれない、いま・そこにいる著書なき書き手たちに幸あれ。かくしてイルコモンズの著書なき乱筆活動は、来年(そして、たぶん再来年も)もつづく。 [参考] ▼「コミュニケーションの未来(The Future of communication)」 http://www.youtube.com/watch?v=iu0ztxdsFis ▼「デジタル民族誌・Web2.0の世界(The Machine is Us/ing Us )」 http://www.youtube.com/watch?v=NLlGopyXT_g
by illcommonz
| 2008-12-27 23:49
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